はじめての米国株入門③世界中の投資家が米国株に投資するワケ

はじめての米国株入門③世界中の投資家が米国株に投資するワケ

目次

この記事でわかること

若くて才能のある人材が続々と米国に上陸

GDPは世界トップ。今でも人口増加が続く米国

米国の競争力を支える新たなイノベーション

この記事でわかること

・米国には若くて才能のある人材が集まり、さまざまな分野でイノベーションを起こしている
・人口の増加と生産性の高さ、活発な消費が経済を支えている
・新たな発想や技術力を持った企業が生まれ、世界の上位企業に成長していく

 

若くて才能のある人材が続々と米国に上陸

 

ここ数年、米国株投資にチャレンジする日本の個人投資家が増えています。多くのインターネット証券が米国株の取り扱いを開始するなど、購入のハードルが下がったこともひとつの理由ですが、米国株に世界中の投資家が集まるのは、米国という国自体が魅力的であることにほかなりません。今回は、米国の魅力について考えていきましょう。
 

「アメリカン・ドリーム」という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。米国では、出身や階級に関係なく、努力次第で経済的、社会的に大成功を収めることができるという考え方を指す言葉です。この発想の原点となったのは、1776年の米国独立宣言で、ここに「生命・自由・幸福を追求する権利」が盛り込まれたことによるものだと言われています。
 

メジャーリーグベースボールのロサンゼルス・エンジェルスで投手と打者の“二刀流”で大活躍している大谷翔平選手も、幼いころからメジャーリーグでプレーすることを夢見て努力を重ねたことで、アメリカン・ドリームを実現した一人でしょう。
 

このように、米国には若くて、才能のある多くの人材が集まりやすいです。こうしたフロンティア・スピリットに富んだ人材が、さまざまな分野でイノベーションを起こし、米国の原動力となっているのです。
 

GDPは世界トップ。今でも人口増加が続く米国

 

一方、日本をはじめ、先進国の多くでは少子化が進んでおり、人口、特に15歳から64歳の生産年齢人口の減少に直面しています。同様に、米国でも出生率は低下傾向にありますが、米国は多くの移民を受け入れていることで、生産年齢人口は増加しています。さまざまな国や地域からの多くの移民を受け入れていることで、米国では自由、実力主義といったカルチャーが浸透し、多様性に富んだ国となっています。
 

人口の増加は経済基盤を強くします。米国のGDP(国内総生産)は世界第1位です。GDPは通常、一定の期間内に国内で新たに生み出されたモノやサービスの付加価値(期間内に国内で生産されたものの売り上げから費用を差し引いた分)の合計を指します。
 

基本的に、生産量は労働人口が多ければ多いほど増加します。このため、労働人口が多い国ほどGDPは大きくなるはずです。しかし、米国の労働人口は中国やインドよりも少ないにもかかわらず、GDPは中国を上回っています。これは、米国が中国よりも1人当たりの生産量が多い、つまり効率的で生産性が高いことを示しています。この生産性の高さが、経済基盤の強さにつながっているわけです。加えて、人口の多さ、人口の増加は、消費の拡大にもつながります。米国は消費に積極的な「消費大国」として知られており、これも米国の経済成長を支えています。
 

米国の競争力を支える新たなイノベーション

 

米国には世界最高峰と言われる多くの大学や研究機関があります。世界中から米国に集まる多くの優秀な人材は、多様性を保ちながら、さまざまな分野での研究を行っています。OECD(経済協力開発機構)によると、米国の研究開発投資額は世界第1位で、日本の約4倍にもなっています。この研究開発力を背景に、テクノロジーやビジネスの分野でさまざま技術が開発され、新たなイノベーションを起こしていることは、米国の競争力の支えになっています。
 

歴史を重んじ、企業の継続性を重視する日本の企業文化とは違い、米国では「役割を終えた企業は退場する」という考え方が主流です。新たなイノベーションは、新たな産業、新たな企業を生み出す力となります。米国では日々、新たな産業、新たな企業が生まれ、役割を終えた企業が廃業するという新陳代謝が進んでいます。
 

米国企業の時価総額ランキングの上位には、アップル(1976年設立)、マイクロソフト(1975年設立)、アルファベット(1998年設立)、アマゾン・ドットコム(1994年設立)など、創業から50年に満たない若い企業が多く入っています。アルファベットとアマゾン・ドットコムは創業30年にも満たない企業です。こうした新たな発想や技術力を持った企業が生まれ、世界の上位企業に成長していくのが米国なのです。
 

米国株への投資は、新たなイノベーションの中で、アメリカン・ドリームを実現する可能性のある企業への投資でもあり、ご自分の投資にも大きな夢を与えてくれるものになるのではないでしょうか。
 

記事作成日:2023年7月9日

 

公開日:2023.7.9

はじめての米国株入門

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