【キーワード解説】バルチック海運指数

【キーワード解説】バルチック海運指数

バルチック海運指数(バルチックかいうんしすう)

 

◎ロンドンのバルチック海運取引所が発表する外航不定期船(外航ばら積み船)の運賃指数のことで、石炭、鉄鉱石、穀物などの運賃価格から算出されています
◎世界各国の海運会社などから外航不定期船の運賃に関する情報を収集し、1985年1月4日を1,000として算定した上で、毎営業日の日本時間22時(サマータイムは21時)に公表されます
国際的な海上運賃の指標となっており、株式市場でも海運株との株価連動性が高いために注目されています
バルチック海運指数が上昇すると、海運株も上昇しやすいです
◎バルチック海運指数が上昇する要因としては、世界的に景気が上向きとなって海運が活発化し、ばら積み船市況が良好なケースが挙げられます
◎また、何らかの要因でスエズ運河やパナマ運河など海運の要所を運航することが困難となり、遠回りをせざるを得なくなるケースもあります
◎2023年秋以降のバルチック海運指数の上昇は後者に当てはまり、イスラエルとパレスチナの紛争に伴って中東情勢が悪化し、紅海からスエズ運河を通る航路を使うリスクが高まったため、南アフリカの喜望峰周りを余儀なくされています
◎これは海運会社にとっては業績にプラスですが、荷主にはコスト増となり、貨物の到着遅れで製造業では生産調整を行うといった悪影響もあり、景気にはマイナスとなります

公開日:2024.1.17

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