パリオリンピック・パラリンピックでスポーツ市場が盛り上がる!?
パリで7月26日からオリンピックが、8月28日からパラリンピックが開催されます。世界的なスポーツイベントが開催されると、選手の活躍する姿に触発されてスポーツ市場が盛り上がります。「ウェアやシューズ等を揃えてスポーツをはじめよう!」という人が増えそうですね。
そこで今回は、スポーツを盛り上げる日米の2銘柄をご紹介します。
アシックス<7936>
企業紹介
ランニングを中心にスポーツシューズ大手。「アシックス」や「オニツカタイガー」ブランド等が日欧米を中心に人気。
注目ポイント
「アシックス」や「オニツカタイガー」は、日本のみならず欧米やアジア、オセアニアでも人気が高まっています。健康志向の高まりからスポーツを楽しむ人が増えているようで、世界の主要地域で大幅な増益となり、2024年第1四半期(1-3月)の純利益は前年同期比63.9%増となりました。7月1日には1対4の株式分割も行われ、買いやすい株価への引き下げが行われる予定です。
株主還元策として、配当金と株主優待を実施しています。今期の配当金は80円を予定していて、前期の65円から金額を増やしている増配銘柄の一つです。予想配当利回りは0.85%です(24/06/06現在)。
株主優待は、6月と12月末を基準に保有株数と保有期間に応じて、自社製品の割引電子チケットを付与しています。株式分割後も100株から優待を受け取れ、最小割引率を20%から25%にアップする拡充も行われます。直営店舗とオンラインショップのどちらでも利用できますので、アシックス製品が好きな人にはお得です。
株価動向
株価は好調な業績を背景に上昇基調が続いています。2024年に入ってから4,000円台から9,000円台まで上昇し、およそ2倍になりました。株式分割後は、足もとの水準からは2,000円台まで株価が引き下げられ買いやすくなりますから、投資家の人気もさらに高まる可能性があります。
ナイキ<NKE>
企業紹介
スポーツ用品で世界トップメーカー。スポーツやフィットネス用のシューズやアパレル等を展開。
注目ポイント
「厚底シューズ」で注目を集めたランニングのみならず、「エアジョーダン」で有名なバスケットボールや、サッカー、フィットネス等のウェアやシューズといった様々なスポーツの関連商品を展開しています。傘下に米コンバースがあります。
世界的なインフレによって個人消費が弱まり、売上高が伸び悩んでいることから雇用削減を実施するなどコスト削減を行っています。また、ナイキは22年連続で増配しています。予想配当利回りは1.50%です(24/06/05現在)。
株価動向
2023年12月に発表した決算が弱い売上高見通しだったことから、株価は急落して下落基調が続いていました。売上高の減少予想は嫌気されているものの、4月に外資系銀行が夏季五輪に合わせた新製品導入による好影響を見込み、投資判断を「買い」に引き上げました。その後は株価も下げ止まり、90ドル台でもみ合う動きが続いています。
記事作成日:2024年6月6日
ファイナンシャルプランナー
横山利香
短大卒業後、金融専門出版社やビジネス書出版社で雑誌の記者、書籍の編集者を経て、ファイナンシャルプランナー、国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)として独立。株式や不動産、外貨、投資信託など、資産運用をテーマとした執筆や講演活動、投資塾などを行う。株式や不動産への投資を中心に、為替などさまざまな金融商品への投資を行う。大学生の子どもがいる。