米アップルは9月22日、新型スマートフォン「iPhone15」シリーズ4機種と腕時計型デバイス「アップルウォッチ」の新シリーズを発売しました。iPhoneは同社の業績だけではなく、半導体需要にも影響を与えると言われています。今回は、アップルおよびアップル関連銘柄を取り上げていきましょう。
アップル(AAPL)
パソコンや携帯情報端末などの設計および生産、販売などを展開。2023年9月には、新型スマートフォン「iPhone15」シリーズ4機種と腕時計型デバイス「アップルウォッチ」の新シリーズを発売。なお、iPhone15などの新製品は、世界の約40カ国で販売が開始されました。iPhoneはアップルの売上高の約半分を構成しており、同社の業績に大きく影響します。今のところ株価は低迷していますが、iPhone15の売り上げは好調なようです。
クアルコム(QCOM)
通信機器の開発や半導体の設計・開発の大手。9月11日には、iPhone向けモデムチップの供給を3年間延長すると発表しました。これにより、2026年まではクアルコム製モデムチップがiPhoneに搭載されることになりました。この発表を受けて、クアルコムの株価は9月11日の時間外取引で一時8%以上も上昇しました。
ブロードコム(AVGO)
半導体デバイスの開発、設計、販売を手がける世界有数のメーカーです。2023年5月にアップルと数十億ドル規模の複数年契約を新たに締結しています。アップルの発表によれば、ブロードコムは5世代(5G)無線周波数に関する部品を開発します。今回の契約にはワイヤレス接続に関する部品も含まれ、部品はブロードコムが主要施設を有するコロラド州フォートコリンズなど米国内の複数の施設で設計・製造されます
マイクロン・テクノロジー(MU)
コンピュータ・ネットワーク、クラウド、モバイルなどで使用される、DRAMやフラッシュメモリーを開発・製造しており、アップルの有力サプライヤーです。同社は半導体需要の低迷から業績の悪化が続いていましたが、AI(人工知能)サーバー向けの需要好調が追い風となり、業績は回復傾向にあります。iPhone関連部品も多数製造していることから、iPhone15の販売状況が同社の業績に貢献する可能性もありそうです。
バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)
保険事業を中核に事業を展開。著名投資家ウォーレン・バフェットが率いる投資会社としても有名。主な投資先は、アップル、バンク・オブ・アメリカ、コカ・コーラ、アメリカン・エキスプレスなど。2023年2月には、バークシャーによるアップル株の買い増しが明らかになりました。これにより、バークシャーの株式ポートフォリオのほぼ半分をアップル株が占めることになりました。
ゴールドマン・サックス・グループ(GS)
世界トップクラスの総合金融グループであるゴールドマン・サックス・グループもアップルの動向に影響を受けそうです。両社は2019年からアップルのクレジットカード「アップルカード」で提携しています。アップルでは、アップルペイで購入した商品の支払いを4回に分割して後払い決済するサービスを開始しており、このローンの貸し手もゴールドマンが担っています。さらに、アップルカード保有者向けにゴールドマンの普通預金口座を利用した高利回りの貯蓄口座の提供を開始しました。
記事作成日:2023年9月29日