バフェットも注目する「割安株」投資!日本株6選

バフェットも注目する「割安株」投資!日本株6選

目次

PERやPBRで、割安に放置されている銘柄を発掘

バフェットも注目する割安株投資

参考銘柄

PERやPBRで、割安に放置されている銘柄を発掘

株価の「割高」や「割安」を判断するための代表的な指標として、PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、配当利回りなどがあります。

 

PERは「株価÷1株当たり純利益」で算出され、利益水準に対して株価がどれだけ買われているかを見るものです。

 

PBRは「株価÷1株当たり純資産」で、企業の資産価値に対する指標となります。この数値が「1」を下回っている場合、株価は解散価値を割り込んでいる状況(事業をやめて資産をすべて現金化した場合に投資家に利益が出る状態)と判断することができます。

 

PERとPBRの数値が低いほど、経営不安の場合を除き割安な株と判断することができます。ちなみに、東証プライム市場全体の予想PERは17.03倍、予想PBRは1.41倍、予想平均配当利回りは2.19%となっています(2024年5月10日時点)。配当利回りは、投資資金に対して年間に何%が配当になるのかを示しています。配当利回りは高いほどオトクと言えます。

   

 

バフェットも注目する割安株投資

一般的に、割安株は割高株と比べて業績の成長性が低いと位置づけられています。そのため、景気や企業業績が良好な時や、株価が上昇基調にあるときは割高株が選好されやすい傾向があります。逆の場合は、割安な株価指標が下支えとなる割安株に相対的に買い安心感が高まりやすくなります。

 

現在の相場環境ですが、米国の利下げタイミングの先送りが織り込まれつつあり、一方で、日本では日本銀行(日銀)の追加利上げ観測も高まりつつあります。高金利継続金利上昇場面は株式市場にとってはマイナスに作用します。さらに、米国では「セル・イン・メイ」という格言がある通り、株式市場が調整に入りやすい局面に差し掛かっています。株式市場の先行きに不透明感が強い状況とも指摘できるため、下値不安の乏しい割安株に投資家の注目が集まりそうです。

 

米国の著名投資家であるウォーレン・バフェット氏の投資手法は、「低バリュエーション(割安)、ハイクオリティー(高利益率)、低ボラティリティー(株価の変動が少ない)」であるとされています。割安株投資は長期投資に沿ったものであるといえるでしょう。また、割安株に、高利益率の指標としてROE(株主資本利益率)の高さを組み合わせることで、さらに有望銘柄が発掘できるかもしれません。

  

 

参考銘柄

アステラス製薬<4503>

国内医薬品トップ3の一角。2005年に山之内製薬と藤沢薬品が合併して誕生。がん領域、泌尿器疾患領域、移植領域に強みを持ち、前立腺がん治療剤「イクスタンジ」が主力製品。業界内でも売上収益に占める研究開発費比率が高い

 

2025年3月期の年間配当金は前期比4円増の74円を計画、5月10日終値ベースでの配当利回りは4.84%。これは、9日までに決算発表を行っている大型株の中ではトップクラスの水準。なお、5月10日時点のPERは91.3倍PBRは1.71倍とやや割高。

 

商船三井<9104>

海運業界大手の一角。ドライバルク船(ばら積み船)では世界最大規模の船隊を擁し、LNG船でも世界トップ級。コンテナ船事業は、日本郵船や川崎汽船と共同設立の持分法適用会社ONEで展開。2025年3月期の年間配当金は前期比40円減配の180円を計画。

 

5月10日終値ベースでの配当利回りは3.62%。業績変動要因となるコンテナ船市況の下期悪化の見方は保守的、配当性向30%から配当金引き上げ余地も。年間の下限配当として150円を設定。なお、PERは8.3倍PBRも0.76倍と割安度が顕著。

 

マツダ<7261>

自動車大手の一角で世界生産台数は国内第5位の規模、主力車種は「CX-5」。自動車業界は総じて輸出比率が高いものの、中でも最も為替インパクトが大きい銘柄と位置づけられる。そのため、米国の利下げ先送りはメリットとなる。また、欧州構成比も高く、ユーロ関連の代表銘柄でもある。

 

5月10日時点でのPERは5.1倍PBRは0.65倍と割安感が強い。一方、ROEは10.42%と高水準。

 

日本製鉄<5401>

国内鉄鋼最大手企業。粗鋼生産は国内で4割強のシェアを占め、世界でも第4位の位置づけ。自動車用鋼板などの高級鋼板に強み。2024年7~12月をめどに、米鉄鋼大手USスチールの買収を計画。

 

5月10日時点でのPERは10.1倍PBRは0.63倍配当利回り4.83%と、どの指標を見ても割安感が強い。

 

ENEOSホールディングス<5020>

石油元売りの国内トップ企業で国内シェアは約5割。また、石油や天然ガスの探鉱・開発・生産を展開しているほか、銅などの金属事業も手掛ける。株価は原油相場との連動性が強い傾向。中長期では「水素」関連事業の拡大に期待。

 

5月10日時点でのPERは8.9倍PBRは0.69倍配当利回り3.05%。現在、500億円を上限とする自社株買いを実施中でもある。同社の決算発表は5月14日予定。

 

INPEX<1605>

国際石油開発と帝国石油が経営統合して発足。石油や天然ガスの探鉱・開発・生産が中核。国内上場企業の中では最も原油価格の動向による影響が大きい銘柄。

 

5月10日時点でのPERは9.2倍PBRは0.72倍配当利回り3.13%。原油価格前提はバレル=73.0ドル、現状は83ドル超で業績上振れ余地大。また、総還元性向40%以上から自社株買い実施期待も高い。同社の決算発表は5月14日予定。

 

  
出所:QUICK
記事作成日:2024年5月10日

公開日:2024.5.13

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