【投資相談室】ここから何を買えばいいか悩みます。日経平均4万円でどれも上がっているので…

【投資相談室】ここから何を買えばいいか悩みます。日経平均4万円でどれも上がっているので…

目次

Q<中級者>:ここから何を買えばいいか悩みます。日経平均4万円でどれも上がっているので…

成長株、テーマ株、割安株

今のタイミングではどれが向いているか?

割安株の探し方と銘柄例

皆さま、こんにちは。PayPay証券オウンドメディア「資産運用の1st STEP」編集長の臼田琢美です。今回はすでにどれも上がっていてどれを買えばいいか分からない、という最近多いお悩みです。

 

Q<中級者>:ここから何を買えばいいか悩みます。日経平均4万円でどれも上がっているので…

A:2024年に入ってから日経平均は33,000円どころから40,000円越えまで上昇し、多くの銘柄も上昇しました。株を買いたいと思ってもすでに上昇している銘柄が多いので、何を買えばいいか迷ってしまいますね。

 前回お話ししたように、日本株はまだまだ他国と比べても割高という訳ではないので、十分魅力的な投資対象と言えるでしょう。

 では、どんな銘柄を買えばいいかの考え方と銘柄について参考例をお話しします。

 

成長株、テーマ株、割安株

投資対象を大きなジャンルで分けると、成長株テーマ株割安株などに分けられます。

成長株

業績や会社が今後大きく成長していくと期待される銘柄。
グロース株とも言われます。

テーマ株

 AI関連、インバンド関連など話題のテーマに関連して上昇が期待される銘柄。

割安株

業績に比べて株価の評価が低く割安な銘柄。PBR(株価純資産倍率)1倍割れ、低PER(株価収益率)など。バリュー株とも言われます。

 

成長株は、その企業がどれだけ伸びていくと考えるか、そういった「目利き」が重要です。「すでに株価は何倍にもなっているけれど、まだまだ伸びるので買いだ」ご自身がそう判断するのであれば、業績に比べて株価は高すぎたとしても買うということで、客観的な割安度合いよりもご自身の判断を優先することになります。

 テーマ株は、そのテーマと関連する銘柄に対する期待がどれだけ見込めるか、ということで成長株同様に「目利き」が重要です。「このテーマは将来も有望だ」「このテーマならこの銘柄が強い」そんなご自身の判断がテーマ株を選ぶ決め手になります。

 割安株は、PBR、PERなどの株価の割安度合いを見る株価指標をベースに銘柄を探し、業績や配当利回りや株価動向などその他の判断材料も加えて選ぶことになります。最終的にはご自身の判断が重要なことは変わりませんが、指標など分かりやすい判断材料があるので比較的選びやすい面もあります。

 

今のタイミングではどれが向いているか?

成長株、テーマ株、割安株は、マーケットの状況によって扱いやすいタイミングがあります。

では、日経平均4万円を超えた今のタイミングではどれが向いているか?

 すでに多くの銘柄が上昇している局面ですので「まだ上がっていない株を探す」というのは難しいでしょう。

成長株もテーマ株も人気銘柄ですから、かなり上昇しているものが多いです。これらの株はどちらかというと、何らかの影響で全体的に株が下がったタイミングで買いたい銘柄、いわゆる「押し目待ち」したい銘柄です。

 対して、割安株は今の状況でも割安な株、すでに上昇していたとしてもPERやPBRなどの株価指標から見れば相対的に割安と言える株です。自分で選ぶのはもちろん、他の人にとっても「選びやすい株」と言えます。

 すでに上昇して高くなったところで選ぶジャンルとしては割安株が選びやすいと思います。

 

割安株の探し方と銘柄例

割安株の探し方は、PBRやPERが低いものの中から探すのが基本になります。

 東京証券取引所が2023年3月に、上場企業に対し「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の要請を行い、「PBR1倍割れ」「ROE(自己資本利益率)8%未満」といった基準が示されました。

 これにより多くの企業が改善するための対策を行い、改善した企業もありますが、未だ未達の企業もあります。そういう企業は今後の改善策による株価上昇を期待するという考え方もあります。

 また、ROEや配当利回りは高く、PBRやPERが低い、という「優秀なのに割安」な銘柄を探すというのも王道でしょうし、そういう銘柄は割安な上にROEや配当利回りという「裏付け」がある銘柄なので、下がりにくいという側面も期待できます。

 高値圏からの銘柄探しという点では、そういう「優秀なのに割安」な銘柄は向いていると言えるでしょう。

 

銘柄例

コード

銘柄名

PER

PBR

ROE

配当利回り

5019

出光興産

7.9倍

0.78倍

16.76%

3.09%

5401

日本製鉄

7.0倍

0.70倍

18.15%

4.42%

7211

三菱自動車工業

5.2倍

0.79倍

23.97%

2.03%

7270

SUBARU

7.5倍

1.07倍

10.04%

2.82%

8053

住友商事

8.8倍

1.03倍

16.20%

3.46%

9101

日本郵船

9.2倍

0.73倍

48.30%

3.22%

9104

商船三井

6.9倍

0.71倍

49.76%

4.44%

※出所:QUICK社。2024年4月4日終値。連結予想PER、連結優先実績ROE、連結優先実績PBR、予想配当利回り。

 
皆さまからの投資相談を、ぜひお気軽にX(旧Twitter)TikTokなどにお送りください。

 
記事作成日:2024年4月1日

公開日:2024.4.10

投資相談室

シェアする
FacebookXnote

金融商品取引法に基づく表示事項

●本資料をお客様にご提供する金融商品取引業者名等
商号等:PayPay証券株式会社 https://www.paypay-sec.co.jp
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 2883号
加入協会:日本証券業協会
指定紛争解決機関:特定非営利活動法人 証券・金融商品あっせん相談センター
●リスク・手数料相当額等について
証券取引は、株価(価格)の変動等、為替相場の変動等、または発行者等の信用状況の悪化や、その国の政治的・経済的・社会的な環境の変化のために元本損失が生じることがあります。
お取引にあたっては、「契約締結前交付書面」等を必ずご覧いただき、
「リスク・手数料相当額等(https://www.paypay-sec.co.jp/service/cost/cost.html)」について内容を十分ご理解のうえ、ご自身の判断と責任によりお取引ください。

免責事項等
●本資料は、投資判断の参考となる情報の提供を目的とし、投資勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定はお客様ご自身の判断で行ってください。
●本資料は、信頼できると考えられる情報源に基づいて作成されたものですが、基にした情報や見解の正確性、完全性、適時性などを保証するものではありません。本資料に記載された内容は、資料作成日におけるものであり、予告なく変更する場合があります。
●本資料に基づき行った投資の結果、何らかの損害が発生した場合でも、理由の如何を問わず、PayPay証券株式会社は一切の責任を負いません。
●電子的または機械的な方法、目的の如何を問わず、無断で本資料の一部または全部の複製、転載、転送等は行わないでください。