投資を始めてみたいと思うけれど、初めて投資するので、株の銘柄をどう選んだらいいのかわからないという方は多いのではないでしょうか。
現在、国内の上場企業は約3800社(2022年3月現在)あります。ひとつひとつ検討していくには多すぎる数です。
ただ、銘柄選定にはいくつか押さえておくべきポイントがあります。それに従って絞り込んでいけば、自分なりに納得して銘柄を選ぶことができるでしょう。
ここでは、初心者が株式銘柄を選ぶときのコツについてご説明します。
併せて、PayPay証券アプリでどのように銘柄を探して買付すればいいのかについてもご案内します。
最初はなじみのある株を選ぼう
一番最初に買う株は、よく知っている大企業の株を選ぶことをおすすめします。
毎日使っているもの、よく料理に使う食品、よくお客さんが入っているなと思う飲食店。旅行が好きならば電車や飛行機の会社、車が好きならば自動車会社。自分が働いている業界から選ぶこともできるでしょう。
株の価格は、その企業の業績や社会情勢によって日々上がったり下がったりします。
自分が日常生活の中でよく使っていたり、あえて情報収集をしなくても自然に状況がわかるような企業であれば、製品の売れゆき、会社の評判、社会情勢の影響などが株価の変動にどうつながっているかが比較的理解しやすいでしょう。
また、株を買うということは、その会社のオーナーとしての権利の一部を取得することです。
自分がよく知っていて、応援したいと思える会社を選べば、自分がその会社のオーナーになった喜びを感じながら保有することができます。
損をしようと思って株を買う人はいませんが、実際はまったくマイナスになることなく株式投資をすることは難しいものです。
投資をするためには事前に勉強することも必要ですが、実際に株を保有しないとわからないこともたくさんあります。
まずは実際に日々上がったり下がったりする株を保有しながら、株式投資の特徴を肌感覚で理解し、これからどういう投資をしたいか、どういう銘柄を買いたいかを考えていくようにしましょう。
タイプ別銘柄選定のポイント
株式投資を始めるときに、どのくらい利益を上げたいとお考えでしょうか。
株式投資というと「一攫千金」のようなイメージもありますが、さまざまなタイプの銘柄があり、値動きにも違いがあります。
コツコツ利益を得たい、大きく儲けたい、いろいろな希望があるでしょうが、その目的によって銘柄を選ぶポイントも変わってきます。
1 コツコツ利益を得たい
株式投資で得られる利益には、大きく分けて配当と値上がり益があります。コツコツ利益を得たい場合は、配当利回りに注目してみてはどうでしょうか。
配当とは、企業が営業してあげた利益の一部を株主に分配することです。購入した株価に対して得た配当の割合を「配当利回り」と言います。イメージとしては預貯金における利息に近いものとなります。
配当利回りは企業によってさまざまで、中には配当のない銘柄もあります。一方で、安定して3〜5%程度の配当を出している企業もあります。このような企業を選べば、安定した利益を得ることができます。
コツコツ利益を得たいのならば、配当利回りや過去の配当実績を重視して銘柄を選ぶといいでしょう。
ただ、配当は変動するもので、業績が悪化すると無配になる可能性もあることには注意が必要です。
また、最近は株主優待も注目されています。
株主優待とは、配当とは別に、企業が株主に対するサービスとして、自社の製品や食事券などを提供することです。
食品会社から自社商品の詰め合わせが届けば、その日の夕食がちょっと豪華になるかもしれません。また、QUOカードや図書券、そのお店で使える食事券や割引券などは、日々の家計の助けになります。
そのような株主優待のある銘柄を選ぶという選択肢もあります。
ただ、株主優待は、優待を得られる株数や保有期間などの条件が決められています。その条件を満たさないと優待が得られません。また、優待が廃止となることもありますので、注意が必要です。
株価は下がることがありますが、配当や株主優待があれば、含み損の状態であっても保有している限り利益を得ることができます。
2 値上がり益をねらいたい
一方で、株式投資で大きな利益をめざす場合には、値上がり益を重視することになります。要するに「安く買って高く売る」ということです。
では、安い株というのはどのようにして探せばいいのでしょうか。
株価についてはさまざまな判断方法がありますが、その中にグロース株・バリュー株という視点があります。
グロース株
「グロース株」とは、これから大きな成長(グロース)が期待できる銘柄のことです。新しい製品やサービスを開発して市場を開拓したり、急激に業績を伸ばしたりしている企業に投資すれば、株価が2倍、3倍になることも珍しいことではありませんし、10倍以上になることもあります。アップルやテスラが代表的なグロース株です。
これから成長する企業の株を買って値上がりすれば大きな利益も期待できますが、成長する企業を見抜く必要があります。
バリュー株
「バリュー株」とは、企業の生み出している利益や持っている資産から成る企業価値に対して株価が割安の銘柄のことです。別名「割安株」とも言います。
バリュー株が割安である理由としては、今後大きな成長が見込めない、知名度が低いなどがあります。バリュー株には、知名度の低い企業もありますが、銀行や電力会社などのような大企業もあります。
割安な株を買って、適正な価格まで上昇すれば値上がり益を得ることができます。ただ、グロース株のように株価が2倍、3倍となることはあまり期待できないでしょう。
では、株価が割安かどうかを判断するにはどうすればいいのでしょうか。
代表的な株式に関する指標
株価について判断する際には指標が参考となります。
株式に関する指標にはいくつかの種類がありますが、特にバリュー株を選ぶ際に割安かどうかを判断するためによく使われるものにPER(Price Earnings Ratio:株価収益率)とPBR(Price Book-value Ratio:株価純資産倍率)があります。
PERやPBRは絶対的なものではないので、それ以外の条件とも併せて総合的に判断するとよいでしょう。
株価の値動きに注目する
株価は日々変動しています。値動きを把握するためにチャートなどを利用していきましょう。
企業の業績や環境などについて予測することは難しいのですが、株価については比較的予測がしやすい動きもあります。
一般的に株価は、配当や株主優待の権利の得られる権利確定日に向けて値上がりし、権利確定日以降は値下がりする傾向があります。
この動きを利用して、権利確定日以降の値下がりしたときに買って、権利確定前や権利確定直後の高いときに売れば、利益を得ることが期待できます。
ただ、このような動きをしない場合もあるので、実際の状況を見ながら判断することが大切です。
まとめ
PayPay証券では、さまざまな投資信託と共に、日本市場とアメリカ市場の中から、優良企業を厳選して取り扱っています。
ここでは銘柄選定についていくつかのコツを紹介しました。
配当や優待を重視する方やグロース株で大きな値上がりを求めたい方など、さまざまな考えがあるでしょうが、お気に入りの会社を選んで、株式デビューしてみてはいかがでしょうか。
記事作成日:2022年3月30日