この記事でわかること
・決算書には会社の全てが数字で記録されている
・決算書を見れば会社の問題点や優れている点がわかる
・上場企業の決算は3カ月ごと
株式投資をするしないに関わらず、働いていると少なくとも年に一度は社内を駆け巡る言葉、それが「決算」です。
「決算書」は会社の成績表と言われます。
「決算」という言葉、耳にはするけど、よく分からないという方、多いのではないでしょうか?
これから数回にわたり、「決算」とは何か、株式投資をする場合、決算書のどこに注目すればいいのか、考えていきます。
決算書とは?
決算書とは?
会社の経営は、「お金」を中心に回っています。決算書は、「お金」がいくら入って、いくら出ていったのか、そしてその「お金」がいまどこにあるのかを記録したものです。
例えば……
- 会社が製品やサービスを提供して得たお金から材料費、給料、税金などを引き、手元にお金がいくら残っているのか。
- 原材料や機械を買うための借入をした場合、借入がいくら残っていて、金利はどのくらい払ったか
など、1年間(四半期決算なら3カ月)の「お金」のことが、決算書には記録されます。
また、「お金=現金」と思うかもしれませんが、決算書には、在庫や、会社が持っている機械や車などを、すべてお金に換算し、記録されています。
決算書には、会社の「お金」と「モノ」が全て記録されていると言っていいでしょう。
なぜ決算書を作るの?
なぜ決算書を作るの?
決算書を作る理由は、納税額を確定させることはもちろんですが、会社のオーナーである株主などに見てもらい、会社の経営状況を知ってもらうためです。会社の成績表と言ってもいいでしょう。
売上は大きいけれど、人件費や広告費が掛かり過ぎているなど、会社にも問題点や特徴があります。決算書を見ることで、会社の抱えている問題や優れている点などが分かります。
決算書を作ることで、会社は状況や問題点を理解し、改善したりさらなる発展に繋げます。一方、これから株を買おうか考えている投資家にとっては、投資するのかしないのかの判断材料の一つになります。
いつ決算書を作るの?
いつ決算書を作るの?
会社は、1年間の事業年度が終わると、「決算書」を作成します。これを「本決算」と呼びます。
事業年度は、日本の多くの会社が4月1日から翌年の3月末日までです。これは、日本では学校などの区切りが3月末であることや、4月から税制が変わることが多いためのようです。
しかし、決算日はいつにしなければならないという決まりはなく、会社ごとに自由に決めることができます。
日本では、3月についで多いのが2月末決算です。小売業などの閑散期がこの時期にあたるためと言われています。
また、上場企業は、4半期(3カ月)ごとに業績を報告する義務があり、4半期ごとに決算資料を開示します。これを4半期決算といいます。
3月末が本決算の会社なら、3月末、6月末、9月末、12月末で経理を締めて、おおむね1カ月半後までに決算が発表されます。
記事作成日:2023年2月22日
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