値上がり期待!出遅れ巨大テック米国株3選/アマゾン、テスラ、アップル

💡この記事のポイント

✅ナスダック総合指数は高値を更新し、多くの巨大テック企業の株価も堅調に推移

✅一方、軟調な推移を強いられて出遅れている銘柄も存在

✅出遅れが鮮明な米国の巨大テック企業3銘柄をご紹介

🔎登場する銘柄

アマゾン・ドット・コムテスラアップル

 

目次

年初来高値を更新していない巨大テック企業は?

アマゾン・ドット・コム<AMZN>

テスラ<TSLA>

アップル<AAPL>

値上がり期待!出遅れ巨大テック米国株3選/アマゾン、テスラ、アップル

年初来高値を更新していない巨大テック企業は?

トランプ政権の関税政策によって景気減速への懸念から、米国の株式市場は急落を余儀なくされました。しかし、関税交渉の期限が猶予されたり、AI(人工知能)半導体輸出管理を見直したこと等を好感して、その後は堅調な推移が続いています。

 

なかでも、ハイテク銘柄が上場しているナスダック総合指数は高値を更新する強い動きが続いていて、エヌビディア<NVDA>、マイクロソフト<MSFT>、メタ・プラットフォームズ<META>などは年初来高値を更新する一方、軟調な推移を強いられて出遅れている巨大テック企業も存在します。

 

そこで今回は、個人投資家からの人気が高いマグニフィセント・セブンの中から、年初来高値を更新していない、株価が出遅れている米国株3銘柄をご紹介します。

 

 

アマゾン・ドット・コム<AMZN>

企業紹介

ネット通販世界最大手。米国をはじめ日本や英国など世界中で事業展開。企業向けクラウドコンピューティングプラットフォームであるAWS(Amazon Web Services)も世界シェア1位。

 

注目ポイント

アマゾンがネット通販の決済手段として、ステーブルコイン(価格が安定するよう設計された法定通貨などに連動する暗号資産)の導入を検討していると、先月報道されました。

 

ステーブルコインは米ドルや日本円、金などと連動する仕組みのデジタル通貨で、決済や送金などの用途に適しています。同社独自のステーブルコインを発行することで、クレジットカードなど従来の決済システムを使わず決済できるため、数十億ドル規模の手数料を削減できる可能性があるそうです。

 

アマゾンの利用者がアマゾンのステーブルコインで決済を行うようになれば、コスト削減のみならず、ポイント還元や囲い込みなどにも活かせる可能性があり、アマゾンのステーブルコイン自体の成長も期待できそうです。

 

また、傘下の自動運転車スタートアップ企業Zoox(ズークス)を通じて、サンフランシスコ湾岸地域にロボタクシーの量産工場を開設しました。フル稼働した場合は年間1万台の生産が可能になる予定のようです。ズークスは今年後半にラスベガスで一般向けの配車サービスを開始し、その後にサンフランシスコでの展開を計画しているようです。

 

AI(人工知能)で好調なAWSのみならず、多角化展開の成長も期待したいところです。

 

株価動向

株価は今年2月4日上場来高値242.52ドルから、4月7日安値161.38ドルまで下落。その後は高値から約33.5%下落したため、リバウンド上昇を期待した買いが入り上昇が続いていますが、戻りは6月30日高値223.82ドルまでで、まだ高値には届いていません。ただ、動き自体は堅調なので、高値更新を期待したいところです。

 

テスラ<TSLA>

企業紹介

イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が率いる世界トップクラスの電気自動車メーカー。関連する部品の設計や製造、販売等を手掛ける。

 

注目ポイント

注目のロボタクシーサービスが6月22日に、テキサス州オースティンで一部利用者向けに開始されました。アナリストからは、新時代の幕開けとなり、自動運転ライドシェアの収益化は重要な節目になると評価されているようです。

 

ロボタクシー導入は大きな問題もなく概ね順調に開始されたようではありますが、交通違反と見られる事案が複数あったようで、米運輸省道路交通安全局が調査しているとの報道も見受けられます。

 

また、EU(欧州連合)の5月の新車販売では、全体的にEV車の販売は伸びていたものの、同社の5月の納車台数は28%減少しており、引き続き市場シェアを落としていました。欧州での競争激化に加え、マスクCEOの政治的な言動が需要に影響を及ぼしている可能性があると見られています。

 

なお、マスクCEOとトランプ大統領との対立が再燃し、株価は再度急落しました。この顛末の行方が今後の株価にも影響を与えそうです。

 

株価動向

株価は1月17日年初来高値439.74ドルから、3月11日安値217.02ドルまで下落。その後3月27日高値291.85ドルまで戻すも、4月7日年初来安値214.25ドルまで下落。その後の反転で底打ちのチャートパターンである「ダブルボトム(二番底)」の形となり、5月29日高値367.71ドルまで上昇。しかし、6月5日にはマスクCEOとトランプ大統領の関係悪化で時価総額が一日で約1,500億ドル減少するなどもあり、株価は大きく出遅れています。

 

アップル<AAPL>

企業紹介

iPhoneをはじめスマートフォンやタブレット端末、ウェアラブル製品等を世界各国で製造・販売。デジタルコンテンツや音楽配信、定額制ゲームサービスなども提供。

 

注目ポイント

開発者向け会議「WWDC 2025」で新たなデザインUI(ユーザーインターフェース)の「リキッドグラス」を発表し、同社史上最も大規模なデザイン刷新と位置づけましたが、発表内容に目新しさが少なかったため物足りないと判断されたようです。

 

AIモデル「Apple Intelligence」では新機能の展開が遅く、AI市場で大きく遅れをとっていることから、より大規模なAIの進化を発表予定との観測に期待が高まっていただけに失望されているようです。

 

生成AI分野で競争に苦戦しているため、同社はSiriの新バージョンに外部のAI技術の活用を検討していることが報道されています。

 

株価動向

株価は2月25日年初来高値250ドルから4月8日年初来安値169.21ドルまで下落。その後、株式市場の地合い改善とともに上昇に転じて200ドルを突破しましたが、以降は200ドルを挟んでの推移が続いています。株式市場全体の上昇にも反応が鈍く、出遅れが顕著となっています。

 

記事作成日:2025年7月2日

ファイナンシャルプランナー
横山利香

短大卒業後、金融専門出版社やビジネス書出版社で雑誌の記者、書籍の編集者を経て、ファイナンシャルプランナー、国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)として独立。株式や不動産、外貨、投資信託など、資産運用をテーマとした執筆や講演活動、投資塾などを行う。株式や不動産への投資を中心に、為替などさまざまな金融商品への投資を行う。大学生の子どもがいる。

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