💡この記事のポイント
✅トランプ関税発動で、円高ドル安が進行
✅円高進行は、輸入企業にとってはコストが低減され業績の改善に繋がる
✅円高進行がメリットになりそうな日本株3銘柄+7銘柄をご紹介
🔎登場する銘柄
✅神戸物産、ニトリホールディングス、しまむら
✅トランプ関税発動で、円高ドル安が進行
✅円高進行は、輸入企業にとってはコストが低減され業績の改善に繋がる
✅円高進行がメリットになりそうな日本株3銘柄+7銘柄をご紹介
✅神戸物産、ニトリホールディングス、しまむら
トランプ関税に負けず堅調な円高メリット銘柄
神戸物産<3038>
ニトリホールディングス<9843>
しまむら<8227>
トランプ政権が、輸入品に対して一律10%の関税をかけて、国や地域によってはさらに税率が上乗せされる相互関税を発動しました。これをきっかけに、世界的な景気後退や先行き不安から米国株も日本株も大幅安となっています。
また、相互関税による世界的な景気減速懸念で、安全資産とされる円を買う動きが強まったことと、米国景気の先行き不透明感から米国金利が低下しドルが売られる展開となり、日米金利差が縮小したことから円高ドル安が進行しました。
円高の進行は、海外から品物を輸入する国内企業にとっては輸入コストが低減されることになるため、業績の改善に繋がることになります。
そこで今回は、トランプ関税で不透明な相場環境の中、円高によって業績に恩恵がありそうな円高メリット株3銘柄+7銘柄をご紹介します。
業務用食品の販売を行うスーパー「業務スーパー」をフランチャイズ展開。自社グループ工場で製造する商品や輸入商品のPB(プライベートブランド)を充実させることで差別化。
フランチャイズ展開する「業務スーパー」では、大容量で割安なPB商品を数多く展開しています。国内で物価の上昇が続いていることから、PB商品の値ごろ感が強まっています。
売上のおよそ3割を占めるPB商品は海外で調達したり、原料を海外から輸入して国内工場で製造されていることから、これまでは円安で輸入食品の調達コストが上昇していました。逆に、円高が進行すると調達コストが低減されることになります。そのため、同社は円高になれば消費者に還元するための値下げも検討しているそうです。
業績は円安が進む状況でも好調を維持していて、2025年10月期今期は2期連続で過去最高益を更新する見通しです。
株主還元策としては、10月末を基準に株主優待と配当金を実施しています。株主優待では「JCB ギフトカード」を、保有株数や保有年数に応じて贈呈しています。今期の配当金は26円を予定しています。予想配当利回りは0.7%を見込んでいます(2025/4/7現在)。
株価は2024年9月高値から今年2月20日安値3,170円へ下落。その後は反発に転じ、4月7日高値3,948円まで上昇。底打ちのチャートパターンの一つであるダブル底(Wの形に似ているため)を形成する可能性が高まっています。
チェーン店「ニトリ」を展開し家具やインテリア、日用雑貨等の販売で国内トップクラス。海外に自社工場を持ち、傘下に島忠も。
同社の工場は海外に数多く存在していることもあって、製品のおよそ9割がアジアを中心とした海外で製造されているようです。そのため、円安がここ数年進行していることで、輸入商品の原価が上昇するという影響を受けました。
近年は売上原価を低減するための対策として、 円安に対応した商品開発を進めたり、商品入替によって利益の改善に努めてきましたが、これから円高が進行すれば、売上原価の低減に繋がるため、業績の改善が期待されています。
株主還元策としては、3月末を基準に株主優待と配当金を実施しています。株主優待では買い物優待券を、保有株数や保有年数に応じて贈呈しています。今期の配当金は152円を予定しています。予想配当利回りは1.02%を見込んでいます(2025/4/7現在)。
株価は2024年3月上場来高値24,420円から7月安値16,355円へ下落。その後9月高値22,970円まで反発も以降は下落が続き、今年4月3日年初来安値13,845円まで下落しました。直近は円高メリット株の代表格として買われ、4月7日高値16,200円まで反発しています。
低価格の「ファッションセンターしまむら」を中心に、全国で衣料品店を展開。
同社が取り扱っている製品のうち、およそ2割がPBとなっています。自社工場を保有していないことから、サプライヤー等を通じて海外の工場にほぼすべての製品の製造を委託しています。そのため、円高の進行は輸入製品のコスト低減に繋がります。
新規出店やPB等の高価格帯商品の拡充が好調な他、国内でも物価の上昇が続いていることから節約志向が高まっているため、好調な業績が継続しています。2026年2月期今期の業績も好調が続く見通しで、5期連続で過去最高益を更新する見通しです。
株主還元策としては、2月末を基準に株主優待と配当金を実施しています。株主優待では買い物優待券を、保有株数に応じて贈呈しています。今期の配当金は205円を予定しています。予想配当利回りは2.27%を見込んでいます(2025/4/7現在)。
株価は2024年3月高値9,235円から8月安値6,400円まで下落。その後は上昇が継続し、今年4月2日年初来高値9,550円まで上昇し、1999年12月の上場来高値10,250円に次ぐ水準となりました。
明治ホールディングス
日清食品ホールディングス
ニチレイ
エービーシー・マート
MonotaRO
ワークマン
エイチ・アイ・エス
記事作成日:2025年4月8日
ファイナンシャルプランナー
横山利香
短大卒業後、金融専門出版社やビジネス書出版社で雑誌の記者、書籍の編集者を経て、ファイナンシャルプランナー、国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)として独立。株式や不動産、外貨、投資信託など、資産運用をテーマとした執筆や講演活動、投資塾などを行う。株式や不動産への投資を中心に、為替などさまざまな金融商品への投資を行う。大学生の子どもがいる。
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