新大統領誕生の波に乗る!
トランプ次期大統領は暗号資産関連企業などから多くの支援を受けたことで、暗号資産を支持する姿勢を見せており、選挙期間中も「米国を地球上の暗号資産(仮想通貨)の首都にする」と述べていました。
また、暗号資産に否定的な証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長を解任する意向を示していることなどからビットコイン(BTC)は94,000ドルを超え史上最高値を更新しています。
トランプ次期政権の政策に関連した「トランプ・トレード」「トランプ・ラリー」で盛り上がりをみせていますが、ビットコインや暗号資産関連株はその柱の一つと言える盛況です
そこで今回は、トランプ関連である暗号資産関連の米国株3銘柄をご紹介します。
コインベース・グローバル<COIN>
企業紹介
暗号資産取引プラットフォームを運営。機関投資家や事業会社向けに暗号資産の補完・管理サービスなども展開。
注目ポイント
暗号資産関連株の筆頭で、同社は263種類の暗号資産を取り扱っています。同社はSECから訴えられ、また同社もSECを訴えるなど、ここ数年規制当局と争ってきましたが、SECのゲンスラー委員長の解任は、同社にとって朗報となる可能性が高く大幅上昇となっています。
また、同社の暗号資産の取引高の内、ビットコインが3分の1以上を占めることから、ビットコインの急騰は売上増に繋がることが期待されます。
2024年12月今期は前期から大幅な増収増益となる見込みです。
株価動向
株価は今年3月25日高値283.48ドルから9月6日安値146.12ドルまで下落しましたが、米大統領選挙を機に上昇に転じ、11月11日には年初来高値334.86ドルまで上昇しました。
ロビンフッド・マーケッツ<HOOD>
企業紹介
金融プラットフォームを提供するフィンテック企業で、手数料なしで売買することができる証券取引アプリなどを展開。子会社を通じた暗号資産取引なども提供。
注目ポイント
同社はSECとの対立を避けるために暗号資産の取り扱いを拡充してきませんでしたが、トランプ氏の勝利後に新たに4つ追加し合計19種類の取り扱いになりました。規制緩和に前向きなSEC委員長が就任すれば、さらなる拡充も期待されます。
また、今年6月に2025年前半中に暗号資産取引所のビットスタンプを買収すると報じられていたことからも、暗号資産の取り扱いやサービス拡充を推進しそうです。
さらにロビンフッドやコインベースのアプリのダウンロード数が、ここ数日で急増しているようで、個人投資家の暗号資産への注目度の高まりが売上増に繋がることが期待されます。
同社も2024年12月今期は前期から大幅な増収増益となる見込みです。
株価動向
株価は今年7月17日高値24.88ドルから8月5日安値13.98ドルまで下落しましたが、その後は急反発して11月19日には年初来高値36.32ドルまで上昇しました。
チャールズ・シュワブ<SCHW>
企業紹介
ネット証券事業を中核とする貯蓄貸付企業。資産運用、証券仲介、銀行業務など幅広い金融サービスを展開。
注目ポイント
同社は総合的な金融サービスを提供しているため、暗号資産に特化しているわけではありませんが、SECの規制を回避した暗号資産関連株のETFを上場させています。また、大手金融機関数社とSECの規制に反しない機関投資家向け暗号資産取引所EDX Marketsを設立しています。
暗号資産関連の需要の増大はもとより、これらのことからも同社もSECの体制の変化は暗号資産関連サービスの拡充により積極的に取り組むものと思われます。
また同社も2024年12月今期は前期から増益となる見込みで、トランプトレードで活況を呈する株式市場の恩恵を受け、さらに市場予想を上回ることが期待されています。
株価動向
株価は今年5月22日高値79.49ドルから7月17日安値61.01ドルへ下落。その後は60ドル台で推移していましたが、10月に入ってから上昇に転じ、11月14日には年初来高値82.5ドルまで上昇しました。
記事作成日:2024年11月20日
ファイナンシャルプランナー
横山利香
短大卒業後、金融専門出版社やビジネス書出版社で雑誌の記者、書籍の編集者を経て、ファイナンシャルプランナー、国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)として独立。株式や不動産、外貨、投資信託など、資産運用をテーマとした執筆や講演活動、投資塾などを行う。株式や不動産への投資を中心に、為替などさまざまな金融商品への投資を行う。大学生の子どもがいる。