注目の「ロボタクシーデー」
米テスラ社が現地時間10月10日に予定しているイベント「ロボタクシーデー」で、自動運転車の公開や自動運転技術、ロボタクシー(自動運転タクシー)のビジネスモデルについて、どのような発表があるのかと注目が集まっています。
そこで今回は、将来普及が期待される「ロボタクシー」に関連する日米株3銘柄をご紹介します。
テスラ<TSLA>
企業紹介
世界最大級の電気自動車メーカーで、関連する部品の設計や製造、販売などを手掛ける。CEOはイーロン・マスク氏。
注目ポイント
世界トップクラスのEV販売台数を誇っていますが、EV購入補助金の打ち切りによって欧米を中心に販売台数の伸びは減速傾向となっています。ロボタクシーの試験運行を積極的に進めている中国で、2025年に高度運転支援システム「フルセルフドライビング(FSD)」の販売を予定していることから、AI(人工知能)を搭載したロボタクシーの発表に期待が高まっています。
マスクCEOは、ロボタクシーデーでサービスの詳細と計画を発表すると公言しています。このイベントでFSDの安全性や実用性、ロボタクシーのプランやコストや収益性などがどこまで明かされるか?サプライズはあるのか?
それらによって株価は上下に大きく変動する可能性もありそうです
株価動向
株価は7月11日高値271ドルから8月5日安値182ドルまで下落、その後9月30日高値264.86ドルまで反発しましたが足元はおよそ240~250ドル程度で推移しています
アルファベット<GOOGL>
企業紹介
インターネット上の検索サービス「Google」の他、Android、YouTube、クラウドサービスなど、AIを導入したインフラやプラットフォームなどを提供。
注目ポイント
傘下の「Waymo(ウェイモ)」は、米国で唯一商業ベースの完全自動運転タクシー「Waymo One」を、アリゾナ州フェニックス、カリフォルニア州ロサンゼルスとサンフランシスコにて運行している企業です。テキサス州オースティンでも近くサービスを開始予定です。
スマホアプリで呼び出し決済もスマホで完結。すでに導入地域では日常的に利用されているので、ロボタクシーデーによって再評価されたり利用が増えることも考えられそうです。
逆にテスラに見劣りし顧客を奪われる可能性もありますが、テスラの稼働はまだ先であり対応する時間はありそうです。
株価動向
株価は7月10日上場来高値191.75ドルの後は決算で材料出尽くしとなったようで9月9日安値147.22ドルまで下落。その後10月1日高値169.16ドルへ反発も戻り一服の様相です。
トヨタ自動車<7203>
企業紹介
世界トップクラスの販売台数を誇る日本を代表する自動車メーカー。傘下に日野自動車、ダイハツ。
注目ポイント
エコカーとして注目を集めて世界的に大流行となったハイブリッドカー「プリウス」の他、高級車ブランドとして人気を集める「LEXUS(レクサス)」などを展開しています。
同社は自動運転タクシーの商用化に向けて、ロボタクシーの試験運行を積極的に進めている中国の新興企業Pony.ai(ポニー・エーアイ)と合弁会社を今年4月に設立したことを発表しました。
また、「自動運転レベル4(特定の条件下でシステムが運転を行う)」によるロボタクシーを、東京・お台場の一部で計画中で、2025年以降は都心に広げて行く方針とのこと。国内でのロボタクシー事業ではトヨタが先行しているようです。
好調な業績を受けて近年の配当金は増配傾向となっています。2024年度の配当金は75円でしたが、今期は未定です(24/09/24現在)。
株価動向
株価は3月27日高値3,891円から8月5日年初来安値2,183円まで下落。その後は2,600円前後でのもみ合いが続いています。
記事作成日:2024年10月9日
ファイナンシャルプランナー
横山利香
短大卒業後、金融専門出版社やビジネス書出版社で雑誌の記者、書籍の編集者を経て、ファイナンシャルプランナー、国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)として独立。株式や不動産、外貨、投資信託など、資産運用をテーマとした執筆や講演活動、投資塾などを行う。株式や不動産への投資を中心に、為替などさまざまな金融商品への投資を行う。大学生の子どもがいる。