AI懸念後退で見直し進むソフトウェア関連米国株10選

💡この記事のポイント

✅米ソフトウェア企業の好決算が相次ぎ、関連株が大幅高

✅AI脅威論の懸念が和らぎ、むしろ成長の追い風になるとの見方も

✅AIエージェント、データ基盤などの米ソフトウェア株をご紹介

🔎登場する主な銘柄

オクタスノーフレイクセールスフォースマイクロソフト

 

目次

オクタ<OKTA>

スノーフレイク<SNOW>

サービスナウ<NOW>

セールスフォース<CRM>

アトラシアン<TEAM>

パランティア・テクノロジーズ<PLTR>

マイクロソフト<MSFT>

アドビ<ADBE>

データドッグ<DDOG>

ワークデイ<WDAY>

AI懸念後退で見直し進むソフトウェア関連米国株10選

2026年5月29日の米国株市場では、NYダウやナスダック総合指数が最高値を更新するなか、ソフトウェア関連株の力強い反発が目立ちました。

 

これまで、高度なAIモデルが既存のソフトウェア事業を代替してしまうのではないかという「AI脅威論」「SaaSの死」が意識され、今年初めにはソフトウェア関連株が売り込まれる場面もありました。たとえば、人がアプリケーションを操作しなくてもAIが業務を代行できるようになれば、既存の業務ソフトの需要が減るのではないか、という見方です。しかし、直近の決算発表でソフトウェア企業の好調な業績や見通しが相次いで確認されたことで、そのような不安は大きく和らぎつつあるようです。

 

実際、多くのソフトウェア企業はAIを脅威としてではなく、自社のサービスに組み込んで業務の自動化や開発支援を行う「新たな収益源」として育てはじめています。さらに、足元では「AIを企業で安全に使うためには、むしろソフトウェアの役割が大きくなる」との見方も強まっています。AIエージェントが社内システムにアクセスする場合、誰の権限で動くのか、どのデータに触れてよいのか、誤作動や情報漏えいをどう防ぐのかといった管理が必要になります。ID管理、セキュリティ、データ基盤、業務フロー管理などを手がける企業にとっては、新たな成長機会となる可能性がありそうです。

 

そこで今回は、AIへの懸念後退をきっかけに見直しが進む米ソフトウェア関連株をご紹介します。

 

 

オクタ<OKTA>

クラウド型のID管理サービスを提供する米国企業です。企業の従業員や取引先が、安全に社内システムへログインするための仕組みを支えています。

同社の2026年2-4月期決算は、売上高7億6,500万ドル(前年同期比11.2%増)が市場予想7億5,185万ドルを上回り、一株当たり利益0.91ドルも市場予想0.85ドルを上回りました。2027年1月期今期の一株当たり利益予想3.83ドルも市場予想3.79ドルを上回りました。決算発表後の株価は前日比+30.14%高と大きく上昇しました。

注目されているのは、AIエージェント向けのID管理です。AIエージェントが企業内で増えると、人間だけでなくAIにもアクセス権限の管理が必要になります。同社は「AI時代のID管理」を担う企業として、見直し買いの対象になっているようです。

 

 

スノーフレイク<SNOW>

クラウド上で企業データを管理・分析するデータプラットフォームを提供する企業です。AIを活用するには、大量のデータを整理して使える形にする必要があり、同社のサービスはその基盤として注目されています。

同社の2026年2-4月期決算は、売上高13億9,095万ドル(前年同期比33.5%増)が市場予想13億2,381万ドルを上回り、一株当たり利益0.39ドルも市場予想0.32ドルを上回りました。決算発表後の株価は前日比+36.48%高と大きく上昇しました。

同社はAI関連機能の強化も進めており、企業が保有するデータをAIで活用しやすくする役割が期待されています。AIブームが続くなかで、データ基盤への投資が拡大すれば、同社にとって追い風となりそうです。

 

 

サービスナウ<NOW>

企業の業務フローを効率化するクラウドソフトウェアを提供しています。IT管理、社内申請、顧客対応、人事関連業務などを一元化するサービスに強みがあります。

5月29日の米国市場では、同社株が前日比+14.38%高と大きく上昇しました。ソフトウェア株全体への見直し買いに加え、AIエージェントを企業内で管理する仕組みへの期待が高まったことが背景にあるようです。

AIを業務に導入する場合、単にAIを使うだけでなく、業務プロセス全体にどう組み込むかが重要になります。サービスナウは業務フローの管理に強みを持つため、AI活用の広がりとともに存在感が高まりそうです。

 

 

セールスフォース<CRM>

営業支援や顧客管理のクラウドソフトウェアで知られる企業です。企業が顧客情報を管理し、営業活動やマーケティングを効率化するためのサービスを提供しています。

5月29日の米国市場では、同社株が前日比+8.47%高となりました。AIがソフトウェアを代替するとの懸念がやや後退し、企業向けソフトウェア株に買い戻しが入った流れが追い風となったようです。

同社はAI機能を組み込んだ営業・顧客管理サービスを強化しています。顧客対応や営業活動の効率化にAIを使う企業が増えれば、同社のサービスへの需要も底堅く推移しそうです。

 

 

アトラシアン<TEAM>

ソフトウェア開発やチームの共同作業を支援するツールを提供する企業です。プロジェクト管理ツール「Jira」などで知られ、開発現場やIT部門で広く使われています。

5月29日の米国市場では、同社株が前日比+15.34%高と大きく上昇しました。AIを活用した開発支援や業務効率化への期待が、ソフトウェア株全体の反発とともに意識されたようです。

AIによるコード作成支援が広がる一方で、開発プロジェクトを管理し、チーム全体で進捗を共有する仕組みは引き続き重要です。AI時代の開発効率化を支える銘柄として、注目されそうです。

 

 

パランティア・テクノロジーズ<PLTR>

政府機関や企業向けに、データ分析プラットフォームを提供する企業です。大量のデータを分析し、意思決定に役立つ情報を引き出す分野に強みがあります。

5月29日の米国市場では同社株も、ソフトウェア株全体の反発を受けて前日比+9.2%高と買われました。AIを活用したデータ分析の代表的な企業として、市場での関心が高い銘柄の1つです。

企業や政府機関がAIを使って業務を高度化するには、データの収集、整理、分析が欠かせません。同社はこの領域に強みを持つため、ソフトウェア株見直しの流れが続けば注目されやすい銘柄といえそうです。

 

 

マイクロソフト<MSFT>

WindowsやOffice、クラウドサービス「Azure」を展開する世界的なIT企業です。生成AIではOpenAIとの関係や、業務ソフトにAIを組み込む「Copilot」などで注目されています。

5月29日の米国市場では、同社株が前日比+5.44%高となりました。ソフトウェア株への買い戻しに加え、AIを業務ソフトやクラウドに組み込む取り組みへの期待が支えになったようです。

同社は、文書作成、表計算、会議、メール、クラウド開発環境など、企業の日常業務に深く入り込んでいます。AI機能の利用が広がれば、既存サービスの付加価値向上につながる可能性があります。

 

 

アドビ<ADBE>

画像編集、動画編集、デザイン、PDF関連ソフトなどを展開する企業です。クリエイター向けソフト「Photoshop」や「Illustrator」などで知られています。

5月29日の米国市場では、同社株も前日比+7.36%高となりました。生成AIによって画像や動画の作成が効率化するなか、同社のAI機能を組み込んだクリエイティブツールへの期待が高まっているようです。

生成AIはクリエイティブ領域を変える可能性がありますが、企業利用では著作権、品質管理、ブランド管理なども重要になります。アドビは既存の顧客基盤とプロ向けツールを持つため、AI時代の制作環境でも存在感を発揮しそうです。

 

 

データドッグ<DDOG>

クラウドシステムやアプリケーションの稼働状況を監視・分析するサービスを提供する企業です。企業がシステム障害や性能低下を早期に把握するためのツールを手がけています。

5月29日の米国市場では、同社株も前日比+9.81%高となりました。AI活用が広がるほど、システムの複雑化が進み、監視や分析の重要性が高まるとの見方が支えになったようです。

AIサービスは大量のデータ処理やクラウド利用を伴うため、安定したシステム運用が欠かせません。データドッグのような監視・分析サービスは、企業のAI導入が進むなかで需要が拡大する可能性があります。

 

 

ワークデイ<WDAY>

人事や財務管理のクラウドソフトウェアを提供する企業です。企業の人材管理、給与、採用、会計などを一元的に管理するサービスを展開しています。

5月29日の米国市場では、同社株も前日比+12.44%高と大きく上昇しました。企業向けソフトウェア株への見直し買いが広がるなか、人事・財務領域でのAI活用期待が意識されたようです。

企業がAIを導入する場合、人材配置、採用、教育、コスト管理などの見直しも必要になります。ワークデイは人事・財務データを扱うため、AIを活用した経営管理の高度化が進めば、需要が高まりそうです。

 

 

記事作成日:2026年6月1日