「逆張り」で注目の高配当日米株10選

💡この記事のポイント

✅ハイテク株が上昇一服

✅ディフェンシブ株、バリュー株、高配当株などに資金シフトの動きも

✅ 逆張りの視点で検討したい高配当株をご紹介

🔎登場する主な銘柄

✅米国株:ナイキクラフト・ハインツファイザーコムキャスト

✅日本株:本田技研工業王子ホールディングスLIXILNTT

 

目次

ナイキ<NKE>

クラフト・ハインツ<KHC>

ファイザー<PFE>

ユナイテッド・パーセル・サービス<UPS>

コムキャスト<CMCSA>

本田技研工業<7267>

王子ホールディングス<3861>

JFEホールディングス<5411>

LIXIL<5938>

NTT<9432>

初心者の方へ

「逆張り」で注目の高配当日米株10選

株式市場では、人気が集まっている銘柄を買うだけでなく、株価が下がっている銘柄にあえて注目する「逆張り(ぎゃくばり)」という考え方もあります。逆張りとは、株価が大きく下がった銘柄について、「売られすぎではないか」「将来の業績回復で見直される余地があるのではないか」などと考えて投資を検討する方法です。

 

足元では、この逆張りの視点が改めて注目されやすい相場環境になっています。現在の株式市場は、米国のインフレ加速やイラン情勢を巡る地政学リスクにより、高値圏で一服している状況にあります。2026年4月の米消費者物価指数(CPI)が市場の予想を上回る上昇率となり、日米ともに長期金利が上昇しました。

 

これを受けて、これまで相場を牽引してきたAI・半導体などのハイテク株が売られる一方、景気動向に左右されにくい「ディフェンシブ株」や、低PBR(株価純資産倍率)や低PER(株価収益率)などの「バリュー株」や、配当利回りの高い「高配当株」へ資金を移す流れも見られるようです。

 

高配当株は高い配当金を出しつつも、株価が低迷することにより配当利回りが高くなっている側面があります。つまり、株価が下落するということは、新たに買う投資家にとっては「配当利回りが上昇する」という魅力が生じる局面でもあります。特に、一時的な悪材料や市場環境の変化で売られている優良企業は、長期的な視点では「逆張りの好機」となる可能性があります。

 

そこで今回は、逆張りの視点で検討したい高配当株をピックアップしました。

 

 

ナイキ<NKE>

スポーツシューズやウェアで世界的に知られるブランド企業です。「NIKE」や「Jordan」などの強いブランドを持ち、スポーツ関連消費を代表する米国株の一つです。

一方で、近年の株価は冴えない展開となっています。販売チャネルの見直し、中国市場の伸び悩み、競合ブランドの台頭などが重荷になっているようです。スポーツブランドとしての知名度は高いものの、成長期待が以前ほど高まりにくくなっている点が、株価低迷の背景と考えられます。

予想配当利回りは3.67%。

 

クラフト・ハインツ<KHC>

ケチャップの「ハインツ」やチーズ製品などで知られる加工食品大手です。食品は景気に左右されにくい面があり、家庭で使われる定番ブランドを多く持っています。

一方で、同社は販売数量の伸び悩みや米国事業の苦戦が株価の重荷になっています。インフレで価格を引き上げる一方、消費者の節約志向が強まると、販売数量が落ち込みやすくなります。食品株であっても、値上げと数量のバランスが崩れると、成長期待が低下しやすい点には注意が必要です。

予想配当利回りは6.92%。

 

ファイザー<PFE>

世界的な医薬品メーカーです。ワクチン、感染症、がん、希少疾患など幅広い分野で医薬品を展開しています。

ファイザーは、新型コロナワクチン関連の需要が落ち着いた反動で、売上や利益が大きく変動しました。その影響から、株価は長く低迷しています。さらに、主力薬の特許切れや新薬開発の不確実性もあり、投資家の見方は慎重になりやすい状況のようです。

予想配当利回りは6.8%。

 

ユナイテッド・パーセル・サービス<UPS>

米国を代表する物流大手です。宅配便、国際輸送、企業向け物流サービスなどを世界で展開しています。

物流は経済活動に欠かせないインフラに近いサービスですが、景気の影響も受けます。個人消費や企業活動が鈍ると、荷物量が減りやすくなります。人件費や燃料費の上昇も、収益を圧迫する要因です。

予想配当利回りは6.66%。

 

コムキャスト<CMCSA>

米国の通信・メディア大手です。ブロードバンド、ケーブルテレビ、映画、動画配信、テーマパークなどを手がけています。

同社の株価低迷の背景には、ケーブルテレビ離れやブロードバンド契約者数の伸び悩みがあります。動画配信サービスの普及により、従来型のケーブルテレビ事業は構造的な逆風を受けているようです。

予想配当利回りは5.29%。

 

本田技研工業<7267>

四輪車、二輪車、パワープロダクツを展開する世界的なメーカーです。特に二輪事業では世界的に強い競争力を持っています。

一方で、四輪事業の収益性やEV(電気自動車)戦略への不透明感が株価の重荷になっています。EV市場では競争が激しく、投資負担も大きくなりやすいため、自動車株全体に慎重な見方が出やすい状況です。

予想配当利回りは5.3%。

 

王子ホールディングス<3861>

段ボール、包装用紙、印刷用紙、ティッシュペーパーなどを手がける総合紙パルプ企業です。

紙・パルプ業界は、国内の紙需要の減少や市況悪化の影響を受けやすい分野です。印刷用紙の需要は長期的に減少傾向にあります。一方で、EC(ネット通販)の普及に伴う包装材需要や、生活関連製品の需要は一定程度見込まれます。

予想配当利回りは4.27%。

 

JFEホールディングス<5411>

鉄鋼大手の一角です。自動車、建設、インフラ、造船、エネルギー関連など幅広い分野に鋼材を供給しています。

鉄鋼業は景気の影響を受けやすい業種です。国内外の設備投資、中国の景気動向、原材料価格、為替などによって業績が大きく変動します。そのため、株価も大きく上下しやすい傾向があります。

予想配当利回りは4.73%。

 

LIXIL<5938>

トイレ、浴室、キッチン、窓、玄関ドアなどを手がける住宅設備大手です。住宅やリフォームに関連する身近な企業です。

株価低迷の背景には、国内の新設住宅着工の低迷や、海外住宅市場の弱さがあります。特に中国の不動産市況の低迷や、米国の住宅市場の回復遅れは、同社にとって逆風になりやすい要因です。

予想配当利回りは5.4%。

 

NTT<9432>

国内最大級の通信グループです。固定通信、携帯電話、法人向けITサービス、データセンターなど幅広い事業を展開しています。

通信は生活インフラに近いサービスであり、景気に左右されにくい面があります。一方で、成熟産業でもあるため、高い成長期待は持たれにくい傾向があります。設備投資負担や競争環境も、株価の重荷になることがあります。

予想配当利回りは3.6%。

 

※ご紹介した予想配当利回りは、2026年5月14日終値時点の情報を元にしています。

 

 

初心者の方へ

逆張り投資では、「株価が下がっているから割安」とストレートに判断しないことが大切です。株価が低迷している背景には、業績悪化、競争激化、需要の減少、コスト増、金利上昇など、さまざまな理由があります。

 

特に高配当株では、配当利回りの高さだけに注目しすぎると、業績や環境の悪化に気づきにくくなることがあります。

 

株価が大きく下がると、計算上の配当利回りは高くなります。しかし、その後にさらに業績が悪化すれば、株価が下落したり、期待していた配当収入が得られない可能性もあります。

 

「そろそろ底だろう」「これ以上は悪くならないんじゃないか」と思って逆張りしたのに、さらに悪化したときはどう対応するかも、事前にある程度は想定しておきたいものです。

 

 

記事作成日:2026年5月15日

 

 

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