リスクオンで弱含む「ディフェンシブ」米国株10選

💡この記事のポイント

✅中東情勢の緩和期待などから、ハイテク株主導の「リスクオン」相場に

✅一方で、「ディフェンシブ株」は相対的に出遅れ、弱含む展開

✅中長期的に高配当株投資を考える方にとっては好機の側面も

🔎登場する主な銘柄

クラフト・ハインツキューリグ・ドクター・ペッパーファイザーフィリップ・モリス・インターナショナル

 

目次

クラフト・ハインツ<KHC>

キャンベルズ<CPB>

モンデリーズ・インターナショナル<MDLZ>

キューリグ・ドクター・ペッパー<KDP>

ファイザー<PFE>

フィリップ・モリス・インターナショナル<PM>

アルトリア・グループ<MO>

ベライゾン・コミュニケーションズ<VZ>

コムキャスト<CMCSA>

プログレッシブ<PGR>

初心者の方へ

リスクオンで弱含む「ディフェンシブ」米国株10選

2026年4月半ば、米国の株式市場はハイテク株を中心に力強い上昇を見せています。米国とイランの和平協議に対する期待が高まり、投資家の心理が「リスクオン(リスクを取ってリターンを狙う姿勢)」に傾きました。これにより、ナスダック指数は約4年5カ月ぶりとなる10営業日連続の上昇を記録し、急速な相場回復を主導しています。

 

このような「リスクオン」の局面では、資金が成長期待の高いハイテク株やAI関連銘柄などに集中しやすくなります。その結果として、景気に左右されにくく業績が安定している「ディフェンシブ株」からは資金が抜けやすく、株価が弱含む傾向があります。

 

しかし、高配当株投資をじっくりと行いたい方にとって、この「逆行安」はひとつのチャンスとなるかもしれません。株価が下がると、相対的に配当利回りは高くなるからです。

 

そこで今回は、足元のリスクオン相場で売られているものの、長期的には安定した配当が期待しやすい米国の「ディフェンシブ株」をご紹介します。

 

 

クラフト・ハインツ<KHC>

ケチャップやチーズ、加工食品で知られる食品大手です。家庭向け需要を土台にしているため、景気が低迷しても業績が大きく崩れにくい分野です。相場が強気に傾くと注目は集まりにくい銘柄ですが、株価が沈んだ局面では安定配当の価値が見直されやすい面があります。 

予想配当利回りは7.25%。

 

キャンベルズ<CPB>

スープやソース、スナックなど、スーパーマーケットでよく見かける日常的な加工食品を北米を中心に展開しています。Meals & BeveragesとSnacksの2本柱で事業を展開しています。強固なブランド力を持ち、安定したキャッシュフローを生み出すのが特徴です。日常消費を支える強みは揺らぎにくく、配当収入を重視する投資家に注目されやすい銘柄です。 

予想配当利回りは7.82%。

 

モンデリーズ・インターナショナル<MDLZ>

「オレオ」や「リッツ」など、世界的に有名なビスケットやスナック菓子を手がける巨大企業です。新興国市場への展開力もあり、安定感と成長性を併せ持つ銘柄といえそうです。ブランド力の強い生活必需品企業は、上昇相場では値動きの面で見劣りしても、事業の底堅さは失われません。株価が調整した場面では、配当とブランド資産の両面から見直し余地がありそうです。

予想配当利回りは3.55%。

 

キューリグ・ドクター・ペッパー<KDP>

北米を中心に、コーヒーや炭酸飲料などを手がける飲料大手です。多様な飲料ブランドを傘下に持ち、安定した需要が見込めるディフェンシブ銘柄のひとつです。飲料は毎日の生活に根差した分野だけに、需要の土台は比較的しっかりしています。配当を受け取りながら保有する魅力がある銘柄と言えそうです。

予想配当利回りは3.65%。

 

ファイザー<PFE>

世界的な大手製薬会社です。新薬の開発力はもちろんのこと、数多くの主力医薬品をグローバルに展開しており、長年にわたり安定した配当を提供してきた実績があります。医薬品は景気の良し悪しにかかわらず必要とされるため、ディフェンシブ株の代表格と言えます。今回取り上げた銘柄の中では株価は比較的堅調に推移しています。

予想配当利回りは6.49%。

 

フィリップ・モリス・インターナショナル<PM>

米国以外の世界市場でタバコ製品を展開する世界最大級のタバコメーカーです。2025年の売上高は400億ドルを超え、そのうち41.5%を加熱式タバコなど煙の出ない製品が占めています。キャッシュ創出力と株主還元の厚さが、この銘柄の魅力です。相場の主役ではなくても、配当株として見ると下落時はむしろ妙味が増して見えそうです。

予想配当利回りは3.75%。

 

アルトリア・グループ<MO>

米国たばこ大手です。「マールボロ」などの強力なブランドを持ち、非常に高い配当利回りを維持していることで知られています。たばこ株は成長性よりも、安定したキャッシュフローと株主還元姿勢で選ばれる色合いが強い業種です。相場全体が強いときには地味に映りますが、株価が沈んだ局面では配当利回りの魅力が目立ちやすくなります。

予想配当利回りは6.59%。

 

ベライゾン・コミュニケーションズ<VZ>

米国最大級の通信キャリアです。携帯電話事業やブロードバンド回線などを提供しており、通信という不可欠なインフラを担っているため、非常に安定したビジネスモデルと高い配当利回りが魅力です。上昇相場では値動きが地味でも、株価が調整した局面では高配当株としての魅力に注目が集まりやすい銘柄です。 

予想配当利回りは6.18%。

 

コムキャスト<CMCSA>

米国最大のケーブルテレビおよびインターネット接続サービス提供会社であり、NBCユニバーサルなどを通じてメディア・エンターテインメント事業も手がけています。通信インフラの強みを活かした安定収益が期待できる一方で、メディア株として評価がぶれやすい面もあります。だからこそ、株価が軟調な時期には、高い配当利回りの魅力が注目されやすい銘柄です。 

予想配当利回りは4.71%。

 

プログレッシブ<PGR>

自動車保険や住宅保険などを扱う、米国の損害保険大手です。保険ビジネスは景気後退期でも需要が底堅く、同社はデータ分析を活用した効率的な経営で収益を上げています。保険料収入を土台にした収益基盤は堅く、株主還元も独自色があります。一般的な高配当株とは少しタイプが異なりますが、安定事業と株主還元姿勢が注目されやすい銘柄です。

予想配当利回りは4.33%。

 

初心者の方へ

ディフェンシブ株が売られていると、不人気に見えてしまうかもしれません。ですが、上昇相場では資金が成長株へ流れるため、こうした銘柄群が取り残されるのは珍しいことではありません。


市場がハイテク株の急騰に沸いている時こそ、冷静にポートフォリオのバランスを見直すタイミングかもしれません。景気に左右されにくいディフェンシブ株は、派手な値上がりは期待しにくいものの、相場が下落に転じた際のクッション役となり、長期的な資産形成において重要な役割を果たしてくれることが期待できます。


米国株の配当金は年4回支払われることが多く、コツコツと再投資を続けることで複利効果も期待できます。株価が下落したり落ち着いている時こそ、高配当のディフェンシブ株をご自身のポートフォリオに組み入れることを考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

※ご紹介した予想配当利回りは、2026年4月15日終値時点の情報を元にしています。

 

 

記事作成日:2026年4月16日

 

 

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