テック企業が電力を自前確保?電力インフラ関連の日米株14選

💡この記事のポイント

✅トランプ大統領がテック企業に電力の自前確保を求める方針

✅データセンター増設による一般家庭の電気代上昇を抑える狙い

✅需要増に期待の電力インフラ関連の日米株をご紹介

🔎登場する主な銘柄

✅米国株:サザン・カンパニーイートンアンフェノール

✅日本株:日立製作所富士電機フジクラ


目次

トランプ政権がテック大手に電力の自前確保を迫る

送配電網の構築

電力会社

受配電設備と制御システム

電線・ケーブル

電力効率化・分散型電源

テック企業が電力を自前確保?電力インフラ関連の日米株14選

トランプ政権がテック大手に電力の自前確保を迫る

トランプ大統領が2月24日の一般教書演説で、AI(人工知能)の急激な普及に伴うデータセンターの電力需要の増加が、国民の電気料金を押し上げていると指摘しました。これを受け、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、メタ・プラットフォームズ<META>、マイクロソフト<MSFT>、アルファベット<GOOGL>などの大手テック企業に対し、データセンターで使用する電力は自前の発電所などで賄うよう義務付ける考えを明らかにしました。


この政策は、国民の生活コスト(物価高)抑制を重視するトランプ政権の姿勢を表しており、3月4日には主要テック企業の代表者がホワイトハウスに招集され、電力コストを自社で負担する誓約書への署名が求められる見通しです。署名に法的拘束力はありませんが、公の場で誓約を迫ることで取り組みを推進させる狙いのようです。


AIデータセンターには膨大な電力が必要なため、すでに周辺銘柄には需要増の追い風が吹いていますが、テック企業が自前で電力を確保する動きが強まれば、巨大な電力インフラ投資によって恩恵がさらに広がる可能性があります。


そこで今回は、電力設備や送配電、受配電設備など電力関連の日米株をご紹介します。


送配電網の構築

クアンタ・サービシーズ<PWR>

北米を代表する電力インフラ建設会社です。送電線、配電線、変電所など電力網の設計から建設・保守まで担い、データセンター向け電源確保の現場を支える存在です。


日立製作所<6501>

子会社の日立エナジーを通じ、送配電事業を展開しています。発電した電力を効率よく施設へ届ける変圧器やデジタル制御システムに強みを持ち、米国で送配電機器の製造能力も強化しています。テック企業の電力自前確保の動きは、同社の送配電事業に追い風となりそうです。


電力会社

デューク・エナジー<DUK>

米国の大手公益電力会社です。データセンターの集積地であるノースカロライナ州などで事業を展開しており、テック企業への電力供給のパートナーとして有力です。


サザン・カンパニー<SO>

米国の南東部を地盤とする大手電力会社です。マイクロソフトと電力インフラの増強で協働しており、電源確保のパートナーとして注目されています。米国で30年以上ぶりの原子力発電所を稼働させるなど、AI需要に応えるためのクリーンで安定した電源確保にも取り組んでいます。


コンステレーション・エナジー<CEG>

米国最大規模の原子力発電事業者です。稼働停止していたスリーマイル島原子力発電所の運転再開を目指し、マイクロソフトに20年間にわたって電力を供給する長期契約を結んだことが大きな話題となりました。


ヴィストラ<VST>

全米有数の原子力・火力発電能力を持つ大手発電事業者です。AIによる電力需要の急増を背景に、安定した電力の供給能力が注目されています。原子力という「脱炭素かつ安定した電源」は同社の強みです。


受配電設備と制御システム

イートン・コーポレーション<ETN>

世界的な電力管理企業です。データセンター向けの受配電設備や回路保護装置、停電を防ぐ無停電電源装置(UPS)などで存在感があります。テック企業が自立した電源管理を行う上で、同社のソリューションは有力な選択肢です。


富士電機<6504>

データセンター向けの受変電設備やUPS、さらには電力変換に欠かせないパワー半導体に強みを持ちます。2026年度から北米市場でのデータセンター関連事業を本格展開するとしており、テック企業の電力投資は追い風となりそうです。


明電舎<6508>

発電・変電設備の老舗で、特に分散型電源の制御技術に定評があります。テック企業が自前の小規模発電所(マイクログリッド)を構築・運用する際、同社の高度な電力制御技術が安定稼働の役割として期待されます。


電線・ケーブル

アンフェノール<APH>

電源・光コネクタのグローバル大手です。データセンター内のサーバー間接続だけでなく、電源・配電で使われるコネクタやケーブルでも強みを持ちます。複雑な自前配電網の構築において、信頼性の高い同社の接続部品は採用が意識されやすい製品です。


フジクラ<5803>

データセンター建設に欠かせない高密度な光ファイバーケーブルに加え、電力供給用の電線でも高い技術力を持っています。世界的なデータセンター投資の拡大を背景に、送電と通信の両面からインフラ構築を下支えしています。


日東電工<6988>

電力電子部品向けの絶縁材料や、熱対策に用いられる高機能部材を手がけています。データセンターでも重要な電力消費増に伴う発熱に対応する高度な素材技術を提供しており、インフラの安定性を高める役割を担います。


電力効率化・分散型電源

モノリシック・パワー・システムズ<MPWR>

高性能な電力管理チップを手がける半導体メーカーです。効率的な電力供給を支える製品群を展開しており、データセンターでの電力消費を最適化することで、自前電源の負担を軽減します。


エンフェーズ・エナジー<ENPH>

太陽光発電の電力を変換するマイクロインバーターを主力とする企業です。自前でのクリーンな電源確保を目指すテック企業にとって、同社の分散型エネルギー管理(太陽光、蓄電、監視・制御など)の仕組みが注目される可能性もありそうです。



記事作成日:2026年2月27日