株式投資をしてみたいけれど、よくわからない…という方は多いのではないでしょうか。
「始めてみたいけれど、わからないから手を出せない」という、株式投資が初めての方向けに、この記事では、投資の仕組みについて初心者にもわかりやすく解説します。
株式投資の基礎知識
株式投資とは、シンプルに言うと、株を売買して配当金や値上がり益などの利益を得ることです。
ところで、株とは何でしょうか?
企業を経営するにはお金が必要です。株とは、その資金を集めるための証書です。株式会社は、株式を発行し、それを買ってもらうことで、資金を広い範囲から調達することができます。
私たちが、「この企業は成長しそうだ」「この企業は応援したい」と思った会社の株を買うと、それはその会社に出資したということになります。
株を持つということは、その企業のオーナーの一員になったということです。
株を買うことによって、好きな会社、応援したい会社のオーナーの一員になることができるのです。
株式投資で利益が出る方法には大きく分けて3つあります。
①配当(インカムゲイン)
配当とは、企業が営業してあげた利益の一部を株主に分配することです。
1年に1回または2回分配されることが一般的です。
また、購入した株価に対して得た配当の割合を「配当利回り」と言います。
たとえば、10万円で買った株の配当が5000円だった場合、
5000÷100000=0.05
となり、配当利回りは5%ということになります。
(実際には配当に税金がかかるので、手取り金額はこれより少なくなります。)
配当の金額や配当利回りはその株によって違います。
イメージとしては、預貯金における利息に近いかもしれません。
現在、日本の預貯金の利回りは非常に低く、大手銀行の定期預金でも0.002%程度です。
それに対して、配当利回りが3〜5%程度の株はたくさんあり、預貯金より有利なことが多いと言えます。
ただ、配当は株によりさまざまで、利回りが悪いものもあれば、業績が悪く配当がないものもあります。
また、現在は高配当であったとしても、この先も続くと保証されているものではありません。
企業の業績が悪化すると減配になったり、0になるリスクもあることには注意が必要です。
②株主優待
テレビや雑誌などで、株主優待を目にすることもあるのではないでしょうか。
株主優待とは、配当とは別に、企業が株主に対するサービスとして、自社の製品や食事券などを提供することです。
たとえば、キリンホールディングスやキッコーマンからは自社商品の詰め合わせ、マクドナルドからは食事券、ANAや日本航空からは航空券の割引券を受け取ることができます。
それ以外にも、QUOカードやカタログギフトなどを優待とする企業もあります。
生活のちょっとした潤いになる優待目当てで株を始める人も増えており、それに応じるように、優待を新設する企業も増えています。
③値上がり益(キャピタルゲイン)
値上がり益(キャピタルゲイン)とは、保有している株が、買った値段よりも高く売れたときに得られる利益のことです。
たとえば、10万円で買った株が値上がりし、15万円で売却すれば、5万円の利益を得ることができます。(実際には値上がり益分には税金がかかるので、手取りは少なくなります。)
成長している企業の場合、株価が2倍、3倍になることも珍しくはないので、大きな利益が得られることもあります。
一方、値下がりすると損をしてしまうので注意が必要です。
初心者が株式投資を始めるときに大切なこと3つ
元本が保証されている預貯金と違って、株式投資には値下がりする可能性があります。
ただ、リスクを理解して、自分にとって無理のない範囲で始めれば、配当や株主優待で安定して利益を得ながら、値上がり益をねらうこともできます。
初心者が株式投資を始めるときには、次のような点に注意しましょう。
①まずは少額で始める
株を始める前に、投資について勉強したりシミュレーションをしたりすることも大切ですが、実際に自分のお金で株を買ってみないとわからないことがたくさんあります。
ただ、株は一般的に100株単位で売買されるため、始めるためにはまとまった資金が必要です。
しかし、現在は1株単位や1000円といった少額で株を買えるようなサービスが増えています。
PayPay証券では、サービスによって100円や1000円から株を買うことができます。
まずは無理のない金額で株式投資を始め、株式投資の世界に慣れていくのがよいでしょう。
②よく知っている企業から始める
株を買うときは、まず自分がよく知っている企業から始めるのがおすすめです。
いつも購入する食品や生活用品を作っている企業や、よく利用していて賑わっているお店などならば、企業の状態について自分の感覚で判断できるのではないでしょうか。
また、自分が知っている中から、安定して配当や株主優待を行っている企業を選ぶのもよいでしょう。
③株が値下がりしたときの対応を考えておく
株には値下がりする可能性があります。
株式投資を始めるときは、つい利益を出すことばかりを考えてしまいますが、値下がりしたときの対処法をあらかじめ考えておくとよいでしょう。
株価が値下がりしたときの対応としては、損失が大きくならないうちに売却する(損切り)と、そのまま持ち続ける(塩漬け)とがあります。
株式投資の場合は値下がりのリスクを避けることはできません。
ただ、自分が許容できる損失のラインを決めておき、それよりも下がった場合は売却するようにすれば、大きな損失を防ぐことができます。
また、株は値下がりしたとしても、そのまま持ち続けていれば配当や株主優待は変わらず受け取ることができます。配当や優待を楽しみながら株価の回復を待つという選択肢も可能です。
株が値下がりするというのは、メンタルに響くことです。
株式投資を少額で始めて、値上がりや値下がりを経験しながら、自分はどこまでのリスクならば取ることがができるかを探っていってはどうでしょうか。
まとめ
株にはリスクもありますが、このようにいろいろなメリットがあります。
リスクを抑えて株式投資を楽しむためにも、まずは少額で始めて、自分なりの株式投資のスタイルを作っていきましょう。
記事作成:2021年12月13日