⑫配当金の魅力ともらい方【資産づくりステップアップ】

💡この記事のポイント

✅配当金は、株を保有しているだけ受け取れることがある利益

✅配当をもらうにはスケジュールの理解が重要

✅配当利回りだけでなく、業績の安定性や減配リスク等もチェック

🔎登場する主な銘柄

クラフト・ハインツファイザー川崎汽船本田技研工業

 

目次

配当金とは?

配当金の仕組み

アルトリア・グループ<MO>

クラフト・ハインツ<KHC>

ファイザー<PFE>

エイチピー<HPQ>

川崎汽船<9107>

LIXIL<5938>

本田技研工業<7267>

積水ハウス<1928>

配当金をもらうには

初心者の方へ

⑫配当金の魅力ともらい方【資産づくりステップアップ】

「資産づくりステップアップ」第12回となる今回は、配当金の魅力もらい方についてお話しします。長期投資の強い味方になってくれる配当金について知り、有効活用できるようになりましょう。

 

 

配当金とは?

「銀行に預けていても、あまり利息がつかない……」そんな悩みをお持ちの方にも、株式投資の大きな魅力の一つが「配当金」です。

 

配当金とは、企業が得た利益の一部を株主に還元するお金のこと。株価の値上がりによる利益の「キャピタルゲイン」に対し、持っているだけで定期的にお金が入ってくる配当金は「インカムゲイン」と呼ばれます。

 

一方で、配当金は必ずもらえるものではありません。会社の利益や株主還元方針、財務状況等によって、配当が減る(減配)・なくなる(無配)こともあります。だからこそ、配当の仕組みを理解し、銘柄を選ぶことが大切です。

 

特に最近は、NISA(少額投資非課税制度)の普及により、配当金も非課税(※)で受け取れるメリットが注目されています。今回は、配当金の基礎知識から、実際に配当金をもらうためのスケジュール、そして代表的な高配当株までを分かりやすく解説します。

※米国株の場合は米国にて10%が源泉徴収され、差し引かれた金額に対して日本での税金が非課税となります。

 

 

配当金の仕組み

配当金は、企業が生み出した利益の一部を株主に還元する形で支払われます。配当を出すかどうか、いくら出すかは企業が決めます。

 

そして配当を受け取るうえで重要なのが、「いつまでに株を買っていればいいのか」というスケジュールです。日本株と米国株では異なる点がいくつかありますが、考え方は共通しています。

 

配当をもらえる権利がある日(権利付最終日)までに株式を購入し保有していれば、後日に配当金が受け取れます。詳細は下部の「配当金をもらうには」をご参照ください。

 

次に、日米の代表的な高配当株をご紹介します。

 

 

アルトリア・グループ<MO>

世界最大級のたばこメーカーで、「マールボロ」などのブランドを展開しています。たばこ事業は安定したキャッシュフローを生み出しやすく、同社は56年連続で増配を続けている「配当王(50年以上連続増配の米国株)」として知られています。

事業環境として規制や税制などの影響を受けやすい面があるため、配当水準だけでなく、業績の持続性や事業の変化にも目を向けておくことが大切です。

予想配当利回りは6.43%。

 

クラフト・ハインツ<KHC>

ケチャップやチーズで有名な世界的な食品メーカーです。食品は景気の影響を受けにくいとされ、相対的に安定した需要が見込まれやすい分野です。

一方で、原材料コストの変動や価格転嫁の状況によって利益が変動します。配当の安定性を考えるなら、売上だけでなく利益率の推移なども合わせて見ておくと良いでしょう。

予想配当利回りは6.47%。

 

ファイザー<PFE>

世界的な製薬大手です。新薬開発への投資を行いながらも、株主への配当を重視しています。ヘルスケア分野は景気に左右されにくいディフェンシブな側面があり、安定したインカムゲインを狙う投資家に支持されやすい銘柄です。

配当を見る場合も、直近の利益が一時的な要因で増減していないか、今後の収益源がどう見込まれているか、といった視点が役立ちます。

予想配当利回りは6.44%。

 

エイチピー<HPQ>

PCやプリンターなどのハードウェアを世界展開しています。成熟した事業から得られる利益を、自社株買いや配当という形で積極的に株主に還元する姿勢が特徴です。

一方で、需要動向に業績が左右されやすい面があり、景気や企業のIT投資環境とも関係しやすい銘柄です。事業の収益力や株主還元の方針(配当・自社株買いなど)をセットで確認するのがポイントです。

予想配当利回りは6.24%。

 

川崎汽船<9107>

海運大手の一角です。海運は市況産業の代表例で、運賃市況や世界景気、物流の需給などで業績が大きく振れやすい特徴があります。近年の好業績を背景に、積極的な配当や自社株買いを行っています。

高配当が話題になる局面ほど、好況・不況のサイクルのどの位置にいるのかを意識しておくと、冷静な判断がしやすくなるはずです。

予想配当利回りは5.18%。

 

LIXIL<5938>

住宅設備・建材の最大手です。国内外の住宅市況、原材料コスト、為替の影響などが業績に影響することがあります。安定した配当を目指す方針を掲げており、配当利回りの高さから配当狙いの個人投資家に根強い人気があります。

配当狙いで見る場合は、景気やコスト環境が厳しい局面でも配当を維持できるだけの利益・資金面の余力があるか、という視点が大切です。

予想配当利回りは4.82%。

 

本田技研工業<7267>

世界的な四輪・二輪メーカーです。景気や為替、原材料コストなどの影響を受けやすい分野で、電動化への投資を加速させる一方で、株主還元にも力を入れており、安定した配当実績があります。

配当利回りが高いときは、業績や株価が低迷している可能性もあるため、配当の水準だけでなく、販売動向や利益見通しなどと合わせて見ていくようにしましょう。

予想配当利回りは4.42%。

 

積水ハウス<1928>

ハウスメーカーの国内大手です。賃貸住宅や海外事業など多角化を進めており、業績は堅調。配当も右肩上がりで推移しており、長期保有に適した銘柄の一つと言えそうです。

住宅・不動産関連は金利や景気の影響を受けやすい一方で、受注や引き渡しなどの事業指標が比較的追いやすい面もあります。配当を意識するなら、会社の配当方針と、利益やキャッシュフロー(事業で生み出す現金)がどの程度安定しているかをあわせて見ていくと整理しやすくなります。

予想配当利回りは3.79%。

 

※ご紹介した配当利回りは記事作成時点(2026年2月18日時点、米国株は2月17日終値、日本株は2月18日終値)の情報を元にしています。

 

 

配当金をもらうには

配当金をもらうには、ある決まった日までに株式を購入し、保有しなければなりません。その仕組みを初心者向けに簡単にご紹介します。

配当金をもらうには、配当金を受け取る権利を確定させる必要があります。

 

2月の日本株の場合は、2/25(水)が権利付最終日で、2/26(木)が権利落ち日になります。米国株は日本株のように月末が権利落ち日というわけではなく、企業によりバラバラですのでご注意ください。

 

・権利付最終日(けんりつきさいしゅうび)

この日までに株を買って保有すると、配当金をもらう権利が得られます。投資家にとって最も重要な日です。この日までに売ってしまうと権利は得られません。

 

・権利落ち日(けんりおちび)

権利付最終日の翌営業日です。この日に株を買っても、今回の配当金はもらえません。この権利落ち日の前営業日までに買えば、配当金をもらう権利が得られます。

 

・権利確定日(けんりかくていび)

この日に株主名簿に名前が載ることで、配当金を受け取る権利が正式に確定します。

 

・実際に配当金が支払われるタイミング

配当金を受け取る権利が確定しても、すぐに配当金がもらえるわけではありません。

一般的に、配当金が支払われるのは権利確定日から1~3ヵ月後です。

例えば、9月末が権利確定日の企業であれば、10月下旬~12月ごろに支払われることが多いようです。同じように、3月末が権利確定日であれば、4~6月ごろが目安になります。

 

これらはあくまで一般的な例ですので、実際には各企業の発表などをご参照ください。

 

 

初心者の方へ

高配当株を探すときは「配当利回り(株価に対する配当の割合)」をチェックします。ただし、利回りが高く見える背景には、株価が下がった結果として見かけ上高くなっているケースもあります。配当狙いでは、利回りだけでなく「配当を出し続けられそうか(利益・資金の余力があるか)」や業績等も合わせて確認していくと、納得感のある選び方に繋がるはずです。

 

また、配当金狙いの醍醐味は、受け取った配当金をさらに再投資に回すことで、資産が雪だるま式に増えていく「複利効果」を狙える点にあります。

まずは少額から、複数の高配当株に分散投資して学びながらはじめるのがオススメです。

 

 

記事作成日:2026年2月18日

 

 

【資産づくりステップアップ】
①投資ってなに?スマホでできる“資産づくり”入門
②NISAって何?仕組みとメリットをやさしく解説
③投資信託なら「100円」から世界中に分散投資!
④まずは100円から!はじめての日本株デビュー
⑤世界に広がる投資チャンス!米国株デビュー
⑥つみたて投資で“ほったらかし”でも増やす仕組み
⑦分散投資って何?リスクを減らす考え方
⑧大きなリターンを狙う方法とそのリスク対策
⑨売りの考え方とロスカットを学ぼう
⑩定期メンテナンスのすすめ!投資の“見直し術”
⑪投資を続けるコツ:習慣化と目標設定の仕方