株で利益を得るには、安く買って、高く売る!
株式投資で利益を得るには、大きく分けて2つの手法があります。ひとつは、安い値段(株価)で買って、高くなったところで売るというもの。いわゆる「値上がり益」を狙う方法で、キャピタルゲイン(値上がり益)と呼ばれます。
もうひとつは、株式を保有していることでもらえる「配当」や「株主優待」による利益を狙うもので、こちらはインカムゲインと呼ばれています。配当や株主優待などインカムゲインについては、後々詳しく解説していく機会を設けるためここでは割愛し、今回は「キャピタルゲイン(値上がり益)」について解説します。
では、キャピタルゲイン(株の値上がり益)について考えていきましょう。まず、株式投資を始めるにあたって必要なことは、投資する銘柄を見つけ出すことです。当然のことながら、銘柄が決まらなければ、いつまで経っても株式投資をスタートすることはできません。では、どのような銘柄を探し出せばいいのか?答えは単純で、将来的に株価の上昇が期待できる銘柄です。
「そんな銘柄がわかれば、誰もが大金持ちになっているはず」そう思うのも当然です。でも、株価が上昇するためには、必ず何かきっかけがあるものです。このきっかけを一足、いや半歩先に見つけ出すことができれば、利益を得られる確率が上がるはずです。
企業業績は現在よりも将来を重視
では、どんなきっかけで株価は上昇するのでしょうか? 多くの場合、株価は企業業績によって買われたり、売られたりします。そして業績は、過去のものよりも将来を重視します。「株価は企業の将来を映す鏡」と言われるのはそのためです。
逆に、過去や現在の業績がいくら好調でも、将来的な業績不安を抱えているのであれば、株価は売られやすく(下がりやすく)なります。過去や現在の業績は、すでに株価に織り込まれています(反映されています)ので、業績が悪化する会社の株は持っていたくないと考えるからです。
将来的な企業業績については、企業が3カ月毎に発表する決算短信や、中期経営計画、決算説明資料などである程度、企業の考え方や業界の動きが読み取れるはずです。企業のホームページで確認しましょう。
世の中の動きに敏感になって、関連銘柄を探す
一方、世の中のブームなどをいち早く察知することも株式投資には重要です。たとえば、2018年ごろからは女子高生が火付け役となり、「タピオカブーム」が話題となりました。株式市場では、タピオカに関連する銘柄探しが始まり、結果、タピオカを輸入・販売する商社の株価が数年をかけて10倍近く上昇しました。
子供に今、学校で流行っているものをリサーチしてみるのもおもしろいかもしれません。もちろん、自分自身が働いている業界で何が必要とされているのか、そしてそれらを手掛けているのがどの会社かを調べてみるのもいいでしょう。主婦の方であれば、いつもスーパーで売り切れになっている商品などを見つけて、それにかかわる会社の株をリサーチし、買ってみるのもひとつの方法です。このように、身近な生活の中にも株のヒントは隠されているのです。
一方、業績は好調に推移しているのに、株価がなかなか上昇しない銘柄もあります。何か理由があれば仕方がないのですが、特に大きな理由が見当たらない場合は、単純に割安に放置されているだけという可能性もあります。このような銘柄は、時間をかけて水準訂正されることも多く、それを狙ったバリュー株(割安株)投資という方法もあります。米国の著名投資家であるウォーレン・バフェットなどは、バリュー株投資で大きな資産を築いた投資家でもあります。
基本的に、株価は人気投票のようなものです。将来的に業績がよくなりそうな会社は人気化し、そうでない会社からは人気が離散していきます。いま、何が流行しているのか、そして世の中は何を必要としているのかを常に考えるようにしていけば、あなたの「投資脳」もきっと磨かれていくはずです。
記事作成日:2023年5月18日