今週のNY市場は中東情勢や原油相場に注目。先週はダウ平均が2.11%安、ナスダック総合が2.07%安とそろって4週続落した。イラン情勢の悪化を受けた原油相場の乱高下を睨んでもみ合ったが、米2月生産者物価指数(PPI)の上昇や米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けて利下げ期待が後退し、米国債利回りが上昇したことが重しとなったほか、週末金曜日は米国がイランへの地上部隊の大規模派遣に向けた準備を進めているとの報道も嫌気された。ダウ平均、ナスダック総合はともに年初来安値を更新し、年初来ではダウ平均が5.17%安、ナスダック総合が7.8%安となった。最高値からの下落率はダウ平均が9.19%、ナスダック総合が9.65%となり、高値から10%安となる「調整相場」入りが目前に迫った。機関投資家が運用のベンチマークとするS&P500は木曜日に2025年5月以来、10カ月ぶりに長期トレンド・ラインの200日移動平均線を割り込んだ。
今週は引き続きイラン情勢や原油相場を睨んだ神経質な展開か。トランプ米大統領は日本時間22日午前、イランに対して「ホルムズ海峡を48時間以内に開放しなければ発電施設を攻撃する」と警告したが、イランは「発電施設が攻撃を受けた場合、ホルムズ海峡を完全に封鎖する」としており、中東情勢の先行き不透明感は一段と強まった。ホルムズ海峡封鎖などによる原油高は、インフレ上昇懸念や景気後退懸念を強めており、中東情勢が沈静化するか否かが引き続き焦点となりそうだ。経済指標は3月S&Pグローバル製造業・サービス業PMI速報値、週間新規失業保険申請件数など。また、ジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)副議長のほか、バーFRB理事、クックFRB理事、ミランFRB理事、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、ポールソン米フィラデルフィア連銀総裁なども予定されており、利下げや景気を巡る要人発言にも要注目となる。企業決算はシンタス、ペイチェックス、カーニバルなどが発表予定。
今晩の米経済指標・イベントは2月シカゴ連銀全米活動指数、1月建設支出など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:3月23日、14:00)
