NY見通し-今週は中東情勢や米国のインフレ・データに注目

NY見通し-今週は中東情勢や米国のインフレ・データに注目

 今週のNY市場は中東情勢や米国のインフレ・データに注目。先週はダウ平均が3.01%安、ナスダック総合が1.24%安とともに2週続落した。前週末に米国とイスラエルがイランに対して大規模な軍事攻撃を実施したことで、週明けは大きく下落してスタートしたが、終値ではナスダック総合がプラス圏で終了し、ダウ平均も小幅安で終了した。しかし、イラン革命防衛隊がホルムズ海峡を封鎖したと表明し、原油相場が一段と上昇したことでダウ平均が一時1200ドル超下落するなどボラティリティが高まった。原油相場の上昇が一服したことで水曜日に反発したものの、中東情勢が一段と悪化したことや、注目された米2月雇用統計が予想に反して大きく悪化し景気悪化懸念が高まったことも嫌気され木曜日、金曜日に大きく続落した。

 

 今週は中東情勢や米国のインフレ・データが焦点となりそうだ。中東情勢を巡っては、イランが、殺害されたハメネイ師の後継となる最高指導者にハメネイ師の次男で、反米保守派のモジタバ・ハメネイ師を選出したことで、イランと米国の緊張が一段と高まることが懸念される。NY原油は先週金曜日に1バレル90ドルを超え、週間で35%高と急伸したが、週明けのアジア時間では110ドル台まで急伸しており、原油高によるインフレ加速や景気悪化懸念が強まりそうだ。経済指標では水曜日に発表される2月消費者物価指数 (CPI)や 金曜日発表の1月個人消費支出(PCE)価格指数が注目される。CPIやPCE価格指数は足もとの原油高を反映していないものの、先行きの利下げ見通しを巡り、物価動向に注目する展開となりそうだ。

 

 今晩の米経済指標・イベントは2月雇用傾向指数など。企業決算は引け後にヒューレット・パッカード・エンタープライズが発表予定。(執筆:3月9日、14:00)