NY見通し-今週はイランを巡る地政学リスクが相場の重しか

NY見通し-今週はイランを巡る地政学リスクが相場の重しか

 今週のNY市場はイランを巡る地政学リスクが相場の重しか。先週はダウ平均が1.31%安、ナスダック総合が0.95%安とともに反落した。メタ・プラットフォームズとの複数年契約が好感されたアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)や、AI利用による業績悪化懸念で大きく下落したソフトウェア株が買い戻されハイテク株を中心に上昇する場面もあったが、予想を上回る決算やガイダンスを発表したエヌビディアに売りが強まったことや、英国の住宅ローン会社の破綻を受けたプライベート金融関連銘柄の下落も相場の重しとなった。経済指標では、1月生産者物価指数(PPI)が市場予想を上回る伸びとなり、インフレの高止まり懸念も強まった。2月月間ではダウ平均が0.17%高と小幅ながら10カ月続伸した一方、ナスダック総合は3.38%安と大幅反落した。年初来ではダウ平均が1.90%高となった一方、ナスダック総合が2.47%安となった。機関投資家が運用のベンチマークとするS&P500も月間で下落したが、年初来では小幅にプラス圏を維持した。

 

 今週は中東を巡る地政学的リスクの高まりが相場の重しとなりそうだ。米国とイスラエルは先月28日、イランに対して大規模な軍事攻撃を実施し、イランの最高指導者ハメネイ師が死亡したことが明らかになった。イランは大規模な報復を宣言し、トランプ米大統領は、イランでの軍事作戦は4週間に及ぶとの見通しを示した。リスク回避の株売りや、原油価格の上昇によるインフレ懸念も強まりそうだ。経済イベントは金曜日の2月雇用統計(非農業部門雇用者数・失業率・平均賃金)のほか、2月ISM製造業購買担当者景気指数 (PMI)、2月ADP民間部門雇用者数、2月ISM非製造業総合指数(PMI)、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、チャレンジャー企業人員削減数、週間新規失業保険申請件数、1月小売売上高など注目度の高い指標の発表が多い。決算発表ではベストバイ、ターゲットコストコ・ホールセールなどの小売株や、クラウドストライク・ホールディングスブロードコムなどが発表予定。

 

 今晩の米経済指標・イベントは2月S&P製造業PMI確定値、2月ISM 製造業PMIなど。企業決算は寄り前にノルウェー・クルーズ・ライン・ホールディングスが発表予定。(執筆:3月2日、14:00)