今晩は利下げ見通しを巡り、米連邦準備理事会(FRB)が注目するインフレ指標に注目。昨日は前日引け後に決算を発表したエヌビディアが6%超下落し、ナスダック総合が0.23%安と2日続落したものの、4-6月期GDP改定値が上方修正され、ソフトランディング期待が一段と高まったことで、エネルギー、金融、資本財、素材などの景気敏感株が上昇し、S&P500はほぼ横ばいで終了した。ダウ工業株30種平均は243.63ドル高(+0.59%)と反発し、取引時間中と終値の史上最高値を更新した。週初来ではS&P500が0.76%安、ナスダック総合が2.02%安とともに3週ぶりの反落ペースとなった一方、ダウ平均は0.39%高と3週続伸ペースとなった。引け後の動きでは予想を上回る決算を発表したルルレモン・アスレティカとデル・テクノロジーズが時間外でそれぞれ4.24%高、3.30%高となった一方、決算が予想を下回ったアルタ・ビューティーが時間外で7.23%安となった。
今晩の取引では利下げ見通しを巡り寄り前に発表される7月個人消費支出(PCE)価格指数に注目が集まる。エヌビディアの決算発表を通過し、アップル、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズなどのメガキャップがおおむね上昇したことで今晩はハイテク株の出直りが期待されるが、FRBがインフレ指標として注目する7月PCE価格指数が落ち着いたものとなれば、利下げ期待の高まりも追い風となりそうだ。7月PCE価格指数の市場予想は、変動の大きい食品、エネルギーを除くコア指数が前月比+0.2%と前月から横ばいが見込まれ、前年比では+2.7%と6月の+2.6%から上昇が予想されている。
今晩の米経済指標・イベントは7月個人所得・個人消費支出・個人消費支出(PCE)価格指数のほか、8月シカゴ地区購買部協会景気指数、8月ミシガン大消費者信頼感指数確報値、同1年先・5年先期待インフレ率確報値など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:8月30日、14:00)
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