今週のNY市場はインフレ指標に注目。先週はダウ平均が2.33%安と6週ぶりに反落した一方、S&P500が0.03%高とわずかながら5週続伸し、ナスダック総合は1.41%高と5週続伸した。水曜日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が利下げに消極的なタカ派的内容だったことで利下げ期待の後退が重しとなった一方、エヌビディアが予想を上回る大幅増収増益決算や強い見通し、1対10の株式分割などを発表し大幅高となったことがハイテク株の上昇をけん引した。ダウ平均は週明け20日に取引時間中の史上最高値を更新後、利益確定売りに押されたものの、S&P500は23日に取引時間中の史上最高値を更新し、ナスダック総合は20日から23日まで4日連続で取引時間中の史上最高値を更新し、週末24日は終値の最高値を更新して終了した。
今週は利下げ見通しを巡り金曜日に発表される4月個人消費支出(PCE)価格指数が焦点となりそうだ。4月PCE価格指数は変動の大きい食品、エネルギーを除くコア指数が前月比+0.26%と3月の+0.32%から鈍化が見込まれ、前年比では+2.8%と3月から横ばいが予想されている。最高値圏にある米国株の先行きを巡り、PCE価格指数が予想通りにインフレ鈍化を示す結果となるか否かに注目が集まる。決算発表ではダラー・ゼネラル、ベストバイ、コストコ・ホールセール、アルタ・ビューティーなどの消費関連株の決算が注目される。先週は消費の落ち込みを理由にターゲットが幅広い商品の値下げを発表するなど、個人消費の落ち込みが懸念されている。このほかHP、セールスフォースの決算発表も予定されている。
今晩はメモリアルデーの祝日のためNY株式市場が休場となります。主要な米経済指標や決算発表はなし。明朝の株式市場に関するニュース等は休信となります。(執筆:5月27日、14:00)