NY見通し-利下げ見通しをめぐり、3月消費者物価指数(CPI)に注目
今晩は米3月消費者物価指数(CPI)に注目。昨日は米3月CPIの発表を翌日に控えて様子見姿勢が強まったものの、米10年債利回りが小幅に低下したことや原油相場が下落したことなどが支援となり、主要3指数はそろって底堅く推移した。ダウ平均は320ドル安まで下落したものの9.13ドル安(-0.02%)とほぼ横ばいで終了し、S&P500も0.80%安まで下落後、0.14%高と小幅に反発して終了。ハイテク株主体のナスダック総合は0.69%安まで下落後、0.32%高で終了し、3営業日続伸となった。
今晩は金融政策の見通しをめぐり、寄り前に発表される米3月CPIに注目が集まる。米連邦準備理事会(FRB)による利下げをめぐっては、年初の時点では年6回の利下げが予想されていたが、足もとでは年内3回程度と大幅な利下げ期待が大きく後退。6月米連邦公開市場委員会(FOMC)でも利下げ予想が五分五分となっており、CPIの結果を受けた利下げ見通しが焦点となる。3月CPIは前年比+3.4%と2月分の+3.2%から上昇が見込まれているが、変動の大きい食品、エネルギーを除くコア指数は+3.7%と前月分の+3.8%から鈍化が予想されている。CPIが予想を上回る伸びとなれば、年内の利下げ期待が一段と後退することになり、高金利政策の長期化による企業業績や株価への悪影響が警戒される。
今晩の米経済指標・イベントは3月CPIのほか、FOMC議事要旨、MBA住宅ローン申請指数、米10年債入札など。企業決算は第1四半期決算発表がスタートし、今晩は寄り前にデルタ航空が発表を予定。(執筆:4月10日、14:00)