NY見通し-底堅い展開か 経済指標はミシガン大期待インフレ率速報値など
今晩は底堅い展開か。昨日は主要3指数がそろって上昇。新規失業保険申請件数が予想以上に悪化し、年内の利下げ期待が一段と高まったことや、好調な米30年債の入札結果を受けて米10年債利回りが低下したことが追い風となった。ダウ平均は331.37ドル高(+0.85%)と7日続伸し、昨年12月以来の長期連騰を記録し、S&P500も0.51%高と反発。ハイテク株主体のナスダック総合は0.27%高と比較的小幅ながら3日ぶりに反発した。投資家の不安心理を示すVIX指数が1月23日以来の低水準となる12.69ポイントに低下するなどセンチメントの改善も続いた。
今晩は底堅い展開か。ダウ平均が7日連騰となったことで利益確定売り圧力が高まることが警戒されるものの、センチメントの改善や年内の利下げ期待が引き続き米国株の支援となりそうだ。6月や7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では引き続き政策金利の据え置きが予想されているものの、CMEのフェドウォッチの9月FOMCでの利下げ確率は68%に上昇し、年内2回の利下げ確率も60%に上昇した。今晩はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長も注目する5月ミシガン大1年先・5年先期待インフレ率速報値の発表があり、期待インフレ率の低下となれば、利下げ期待の一段の高まりが相場の追い風となりそうだ。
今晩の米経済指標・イベントは5月ミシガン大消費者信頼感指数速報値、同1年先・5年先期待インフレ率速報値、4月財政収支など。このほか、バーFRB副議長やボウマンFRB理事、ローガン米ダラス連銀総裁、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、グールズビー米シカゴ連銀総裁の発言も予定されている。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:5月10日、14:00)