NY見通し-神経質な展開か 利下げ見通しをめぐりベージュブックに注目
今晩は神経質な展開か。昨日は好決算を発表したユナイテッドヘルスが大幅高となり、ダウ平均は63.86ドル高(+0.17%)と7営業日ぶりに反発したものの、S&P500とナスダック総合はそれぞれ0.21%安、0.12%安と3日続落となった。中東の地政学リスクが引き続き意識される中、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が利下げに慎重な姿勢を示し、米国債利回りが上昇したことが相場の重しとなった。引け後の動きでは、強い第2四半期見通しが好感されたユナイテッド航空が時間外で5%超上昇した。
今晩は引き続き神経質な展開か。イランのイスラエルへの大規模攻撃に対するイスラエルの報復の可能性が引き続き意識されるほか、前日のパウエルFRB議長発言を受けた利下げ期待の後退が引き続き上値の圧迫要因となりそうだ。一方、先週からスタートした第1四半期決算発表はおおむね好調で、企業業績の好調見通しが下値の支えとなりそうだ。利下げ見通しをめぐっては、FRBが取引時間午後に公表する米地区連銀経済報告(ベージュブック)が注目され、強い報告が相次ぐと利下げの後ずれ見通しがさらに強まることも警戒される。
今晩の米経済指標・イベントはMBA住宅ローン申請指数、EIA週間原油在庫、米20年債入札、ベージュブックなど。企業決算は寄り前にトラベラーズ、プロロジス、USバンコープ、アボット・ラボラトリーズ、引け後にラス・ベガス・サンズ、クラウン・キャッスル、CSXなどが発表を予定。(執筆:4月17日、14:00)