今晩は4月消費者物価指数(CPI)に注目。昨日は4月生産者物価指数(PPI)が予想を上回る伸びとなったものの、3月分が下方修正されたことで米10年債利回りが低下。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が改めて利上げの可能性を否定したことも好感され主要3指数がそろって上昇した。ダウ平均が126.6ドル高(+0.32%)、S&P500も0.48%高とともに反発し、ハイテク株主体のナスダック総合は0.75%高と2日続伸した。ナスダック総合は4月11日以来、1カ月ぶりに終値の過去最高値を更新し、S&P500とダウ平均も終値の最高値までそれぞれ0.15%、0.63%に迫った。
今晩は引き続き利下げ見通しを巡り、寄り前に発表される4月消費者物価指数(CPI)に注目が集まる。昨日発表されたPPIで3月分が下方修正され、前月比でマイナスとなったことでインフレのピークアウト期待が高まったが、今晩のCPIもインフレ鈍化傾向を示すものとなれば株式相場の一段の追い風となりそうだ。4月CPIの市場予想は前月比+0.4%と3月から横ばいが見込まれ、変動の大きい食品、エネルギーを除くコアCPIは前月比+0.3%と3月の+0.4%から鈍化が見込まれている。コアCPIは前年比でも3月の+3.8%から+3.6%に鈍化が見込まれている。このほか4月小売売上高、5月NY連銀製造業業況指数なども発表予定で経済指標を受けた米10年債利回りに要注目となる。
今晩の米経済指標・イベントは4月CPI、4月小売売上高、5月NY連銀製造業業況指数のほか、MBA住宅ローン申請指数、5月NAHB住宅市場指数など。このほか、バーFRB副議長の議会証言やボウマンFRB理事、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁の講演も予定されている。企業決算は引け後にシスコ・システムズが発表予定。(執筆:5月15日、14:00)