この記事でわかること
・長期投資とは?
・長期投資は短期間での利益は見込みにくい
・短期投資・長期投資に限らずリスクは存在する
・長期の投資信託のつみたて投資がリスクを軽減
・複利の力で効果アップ
投資の基本は「長期投資」という話を一度は聞いたことがあると思います。
それは本当でしょうか?
今回は、長期投資のデメリットと、長期投資を成功させるためのメソッドを考えていきます。
長期投資とは
長期投資とは
「長期投資」とはなんでしょうか。実は、特に決まった定義はありません。
「長期投資」の対義語として「短期投資」という言葉があります。「短期投資」は、数日~数カ月といった短い期間に、基本的には「安く買って高く売る」を繰り返す売買手法です。
一方、「長期投資」は、目先の価格の上げ下げは気にせずに、5年、10年、数十年と、年月を重ねることで生まれる利益を取りに行く手法です。
また、不動産などと比べて保有コストが低いことも、株式や投資信託などが長期投資に向いている特徴と言えます。
長期投資のデメリット
長期投資のデメリット
株式投資や投資信託などでは長期投資が基本と言われますが、本当にそうなのでしょうか。
もちろん、「長期投資」にもデメリットはあります。まず、短期投資のような短期間での利益が見込めません。
短期投資は、基本的に「安く買って高く売る」を繰り返す投資手法なので、売買のタイミングが重要になってきます。タイミングを上手くとらえれば、短期間で大きな利益を得ることも可能です。
しかし、長期投資は、5年、10年、数十年と年月を重ねることで生まれる利益を取りに行く手法ですので、売買のタイミングはあまり気にする必要はありません。その分、結果が出るまで時間がかかり、すぐに利益を得ることができません。
それに、高値圏で買ってしまい、なかなか利益にならないこともあります。当然のことながら長期投資なら必ず上手くいくというわけではありません。
リスクは必ず存在する
リスクは必ず存在する
買った株を長期間保有したからといって、元本割れや損失となる可能性がゼロになることはありません。政治・経済の混乱や企業業績の悪化などといったリスクは、短期投資、長期投資に限らず存在します。
また、未来は誰にもわからず、新型コロナウイルスでパンデミックが起き、経済活動が世界的な大混乱を迎えることなど予想は出来ませんでした。
長期投資のメリット
長期投資のメリット
ただ、長期投資では、このようなリスクを軽減する効果が期待できそうです。長期投資のメリットは、リスクを軽減するために時間と投資対象を分散できることです。
①時間のリスクの分散
長期投資でつみたて投資を行うことで、購入時期のリスクを分散することができます。
一定の金額を一定の期間ごとに、同じ投資対象を買い続けることにより、価格が高い時は少なく、安い時は多く買い付けることができます。これをドル・コスト平均法といい、一度にまとめて購入するのに比べ、結果的に平均購入単価は低下しやすくなります。
注意点は、価格が上昇を続けた場合、平均購入単価が上昇することです。つみたて投資は、価格が下落傾向にある方が、その効果が発揮されやすいのです。
②投資対象の分散
好不況や会社業績の悪化、不祥事などが発生した際の株価下落リスクを軽減したい方におススメなのが、投資信託です。
投資信託は、ひとつの会社にだけ投資するのではなく、複数の株式や債券に投資をし、投資対象を分散します。個別株を買うよりリスクが軽減されます。
複利の効果
複利の効果
長期投資の最大の魅力は複利の効果です。
たとえば、毎月1万円ずつ、10年間つみたてをすれば、120万円になります。これを投資信託で年3%の複利で運用できれば、10年後には、元本120万円に加え、運用益が19万7414円にもなり合計で139万7414円になります。これが複利の力です。
このように、長期にわたって投資信託をつみたて投資する方法なら、リスクを軽減しながら、資産を育てることができそうです。
また、いまのように株価が下落している局面は、つみたて投資を始めるタイミングとしては悪くはなさそうです。
記事作成:2022年10月12日