CFD活用術②メリットを活かした配当取りとリスクヘッジ

CFD活用術②メリットを活かした配当取りとリスクヘッジ

目次

この記事でわかること

レバレッジを活用しよう

CFDを売建てて、持ち株をリスクヘッジ

この記事でわかること

・レバレッジで証拠金額以上の取引ができる
・「売り」取引から開始でき、持ち株のリスクヘッジになる

 

前回(第1回目)は、CFD(差金決済取引:Contract For Difference)の3つの大きな特徴についてご紹介しました。簡単におさらいすると、以下の通りです。

 ・資金効率がよく、少額資金での投資が可能。

 ・上昇だけではなく、下落相場でも利益を追求できる。

 ・株価指数に投資する「10倍CFD」なら、ほぼ24時間取引可能。

 

2回目となる今回は、CFDの活用法についてご紹介します。

 

レバレッジを活用しよう

レバレッジを活用しよう

 

意外ですが、CFDは配当取りでも活用できます。

 

配当は、企業が利益の一部を投資家に分配するもの。株価の値上がり益以外にも、配当による利益を期待する投資家はたくさんいます。実は、日本株CFDを買建てしているときは、配当相当額を権利調整額として受け取ることができます

 

たとえば、高配当銘柄として注目されている日本郵船(9101)は、23年3月期末の配当を1株につき160円とする予定でした。

(※23年1月11日時点で予想配当を元に記載しています)23年1月11日現在、日本郵船の株価は約3000円です。現物株投資の場合、約30万円(100株)の投資に対して、1万6000円の配当が期待できることになります。

 

一方、日本株CFDでは5倍のレバレッジ取引が可能ですので、証拠金が30万円ならおよそ150万円分の取引が可能になります。つまり、配当も5倍となり、30万円の証拠金(実際には150万円分の投資)に対して、約8万円の権利調整額が期待できることになります。同じ配当取りを狙った投資でも、CFDであればより効率的な投資ができるというわけです。

 

現物株投資に比べて、さまざまなメリットがあるCFDならではの投資戦略と言えるでしょう。

ただし、効率よく投資できる反面、損失となった場合はレバレッジにより思いのほか大きな損失となる可能性がありますので、CFD取引に関するリスクなど十分にご理解の上でのご利用をご検討ください。

 

配当をもらってもそれ以上の損失が発生すると元も子もありません。CFDに投資する期間や額などの管理も十分にご注意ください。

※原資産となる株式の権利付最終売買日の取引終了後に建玉を保有していた場合に、当社が算出する配当金相当額を、買建玉の場合は証拠金に加算し、売り建玉の場合は証拠金から差し引きます。

CFDと現物株の違い

 

CFDを売建てて、持ち株をリスクヘッジ

CFDを売建てて、持ち株をリスクヘッジ

 

次に、下落相場でも利益が追求できるCFDを使えば、持ち株のリスクヘッジに活用できます。たとえば、通常の現物株投資で銘柄を保有しているケースを考えてみましょう。

 

個別銘柄に中長期で投資する際には、基本的に企業業績など会社の将来性に着目して投資することが多いはずです。しかし、短期的に見れば、世界経済の動向や政治的な要因で株価が変動することもめずらしくありません。

 

特に最近では、日米の金融政策を決める会合や、重要な経済指標の発表をきっかけに全体相場が急落し、それにつられて個別銘柄も値下がりするケースが目立っています。そこで、FOMC(米連邦公開市場委員会)や日銀の金融政策決定会合、または重要経済指標発表の直前にCFDを「売り」から入って、株価下落で利益を狙います。

 

この戦略は、あくまでも保有銘柄のリスクをヘッジするためのものですので、積極的に利益を追求するわけではありません。たとえば、現物株で保有している銘柄があれば、CFDで同一銘柄を「売り」から入ることで、株価下落による損失をある程度カバーすることが狙えます。

 

株価が上昇した場合には、現物株に利益が発生し、CFDに損失が出ます。逆に下落した場合には、CFDが利益となり、現物株の損失を相殺してくれるというわけです。保有する銘柄の取り扱いがCFDにない場合には、「10倍CFD」の日経平均株価に連動する「日本225」や米国のS&P500に連動する「米国500」を売りから入ることで代用することも可能です。

 

このように中長期のスタンスで保有している現物株もCFDを活用することで、下落相場に対処しながら腰を据えてじっくりと持ち続けることができるわけです。

 

 

記事作成:2023年1月12日

 

 

公開日:2023.1.12

資産運用ノウハウ

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